中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の5回目。今回は鹿島市を歩く。と、取材の前に担当Mさんから連絡が入る。
担当Mさん「SAGATOCOスタンプラリーはご存知ですか?」
筆者「えっ? SAGATOCOは分かりますが…」
担当Mさん「…佐賀県の20市町を巡るコースをSAGATOCOアプリで掲載しています。この連載は、そのとおりに歩く必要はありませんが、一度、参考に歩いてもらっていいですか?」
筆者「了解です! 次の取材で試してみます」
担当Mさん「ちなみにどこを歩く予定ですか?」」
筆者「鹿島です!」
担当Mさん「えっ鹿島ですか…。大変かもしれませんが、頑張ってください」
というやりとりがあり、とりあえず、「SAGATOCOスタンプラリー」を調べる。「SAGATOCO」アプリ上に各市町のモデルコースが用意され、コース上のチェックポイントでスタンプを押すと、県内に約360店舗あるSAGATOCO協力店で利用できるポイントを1カ所につき10ポイントもらえるという。
同時に「あなたのまちを歩こう!キャンペーン」も開催中。スタンプをゲットして、スタンプラリー参加中に撮った写真をSNSに投稿すると、総勢32名に抽選で伊万里牛や日本酒など県内の特産品2万円相当分などが毎月当たるらしい!(2021年3月10日まで)。これはチャレンジせねば!!
ということで肥前鹿島駅からスタート。
「SAGATOCO」アプリを立ち上げる。マップを確認。全部で…19カ所もある!! 肥前鹿島駅前から始まり、祐徳稲荷神社まで行き、浜宿まで足を伸ばして、また肥前鹿島駅に戻るルート。これは10キロ以上ありそう。担当Mさんのあの微妙な反応の原因を理解。大変そうだが、決めた以上はやるしかない。そういう決意を込めて、本来のスタート地点である駅前のスタンプは、あえて最後に押すこととする。
近くに酒蔵があるようなので、まずはそこを目指す。数分歩くと、鹿島市立中央児童遊園があった。
コンクリート製のオブジェが表情豊かで楽しい。なかなかの造形力だ。特にブタさんのベンチと、タコさんの遊具が良い。子どものころはこんな感じの公園が多かったが、いまでは既製品の遊具ばかりとなり、ちょっとさみしい。タコさんは使用禁止になっていた。安全性を考えると課題はありそうだがアートとして評価してほしい。
矢野酒造到着。創業200年以上という伝統ある酒蔵だ。古い蔵で試飲させてもらう。「肥前蔵心」6種類の飲み比べ。米の味わいが口に広がる。あては、こちらの酒粕で作った名物の奈良漬け。ほんのり甘い飲み口に、漬物のしょっぱさがベストマッチ!! と思えば、超辛口のお酒もある。時代に合わせていろんなバリエーションを作っているが、その根底には一本筋が通った味わいがある。まだ昼前なのに楽しいな-。燗酒に良さそうな純米酒を購入。
居心地が良く、長居してしまった…。反省しつつ歩く。あっ、スタンプを押すのを忘れていた!矢野酒造に戻りスタンプを押す。
1 「SAGATOCOアプリ」下部の「イベント」を押す
2「スタンプラリー」を選択
3「市町コース」を押す
4『鹿島まちなみ散策「You-toko」』を選ぶ
5「矢野酒造」を押す
6「スタンプマーク」を押す
6「チェックイン」を押す
という手順でスタンプラリーはOK。続いて「「あなたのまちを歩こう!キャンペーン」の登録は「ツイッターもしくはインスタグラムで、ハッシュタグ「歩こう。佐賀県。」を付けて、SAGATOCOスタンプラリーでスタンプを1つ以上ゲットした画面のスクリーンショットと、撮影したそのコースの風景写真や記念写真などを掲載すれば完了」とのこと。早速、インスタアカウント burabura_sagaに上げてみた。↓
続いて「赤門(旧鹿島城赤門)」を目指す。市街地を抜けて、生垣が揃った住宅街に入る。きれいな生垣といえば城下町。正面に古い門が現れる。
色も赤いので、到着したと思い、スタンプマークを押すがチェックインできない。?となり、門のそばにある案内板を見るとこれは「大手門」とのこと。気を取り直し、坂を登っていく
こちらが赤門。どっしりとしていて重厚。鹿島高校の敷地内にある。右手にはこれまた風格ある講堂が残っている。周囲は「旭ヶ岡公園」として整備されており、佐賀県3大桜の名所とされているそう。
今から約100年前の大正3年(1914)に九州初となる夜桜電飾が設置された歴史がある。公園内には大きな石碑がたくさんあり、マニアとしては堪らない。さきほどの大手門といい、街の歴史を大事にする気持ちが伝わってくる。
歴史を堪能したところで、お腹が空いてきた…。スタンプラリーの画面でお店を探してみる。近くに「松福」という店があるようだ。鹿島小学校前の車道を歩き数分、川沿いの細い道に入るとオレンジ色のお店が見えてきた。これは歩いていても気づかない。スタンプラリーさまさまだ。
丁寧に「しょうふく」とふりがなが振ってある。ラーメンと書かれた赤いのれんが食欲を誘う。
高校の近くということで「学生ラーメン」がある。良い店だな。とりあえずビールと餃子、もちろんラーメンも注文。他のお客さんは地元の人ばかりのようで、のどかな時間が流れる。いいなぁ。
餃子が出来上がる。ぴしっと角が立ってる。焼色はビールと同じ黄金だ。昼酒のゴールデンコンビで胃を整えたところへ、ラーメンが登場。見た目だけで分かるクリーミーな豚骨スープ。まごうことなき佐賀ラーメンだ。コクと塩気にビールをもう1本追加したくなるがギリギリ自制。まだ行程の1/3も行ってない。「繁華街から離れた場所にある、数十年続いているらしき店は間違いない」。これは街歩きの大原則である。