2021.03.26 UP

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の17回目は玄海町です。

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

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今回は唐津に前泊。朝から豆腐料理を楽しむ。一応、魚ロッケを買い込み万全の体制で乗り込む。

唐津のバスセンターから「金の手」行きに乗車。良い名前だ。30分ほどで玄海町に入る。終点で下りる。

 

 

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さて、どこへ行こうか。久しぶりに会った横断歩道人形さんと相談。午後からは、前回行けなかった伊万里取材があるので、あんまり歩きすぎるとまずい。有田ー伊万里以上にシビアな移動が待っている。ひとまず国道204号を北へ行って、6000歩くらいで折り返すことにする。

河口に咲く桜はまさに満開。国道に入る。大きな道はつまんないかと思っていたが、きれいな花畑があたったり、畑を耕す人がいた。車で行くと見過ごしてしまいがちだが、ここにも生活があることを実感する。

 

 

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国道は仮屋湾の上を通っていく。平地はほとんどなく海に山が迫っている。急な斜面には山の上まで狭い棚田が重なっている。大きな道路橋に差し掛かる。

 

 

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とんでもないところに飛び出し注意の女の子が! バンジーをしているのか? 難易度高すぎ。

 

 

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道路橋から見る仮屋湾。海の向こうには納所の風車が見える。棚田には菜の花。こういう観光化されていない風景って素朴で心に沁みる。

道路脇にあったコンビニの案内板。あれっバス停から1km以上歩いてきたけど、お店は一軒もなかったよな?と思っていたら、小さく「金の手交差点より」と書いてあった。

 

 

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道路わきに芝桜が咲いていたので、覗いてみたら、崖下の民家から”侵食”していた。斜面の下では男性が庭仕事をしている。10年近く前に植えて、ここまでになったという。「雑草抜きが大変」とのこと。

少し歩くだけで風景が変わる。島と半島が複雑な風景を織りなしている。「不審者を見つけた人は110番通報!」の看板。国道をひとりで歩く中年男性は不審に見えないだろうか…。

そろそろ6000歩。大園バス停から集落に入り、海沿いの旧道で折り返す。

 

 

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集落の入口にあった大山祗神社。石段の幅が狭い。靴の半分くらいしかない。境内にはソテツが生えていた。海辺らしい植生だ。

石垣に囲まれた小道を下っていく。モルタルブロックで積んだ壁。組み方が珍しい。石材で作られた擁壁。石切場で加工されたような痕跡が面白い。

 

 

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道路橋の下にあった2棟の民家。瓦屋根が美しい。良く見ると鬼瓦の一部が青く彩色されている。波をイメージしているのか。

道路橋の下をくぐり、仮屋湾の方へ。橋脚には植物の根がびっしり。上に咲く桜と相まって、力強い風景を作り出している。

 

 

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おだやかな海。鳥の声が聞こえてくる。いちばん目立つのは鶯。というか他の鳥の声は分からない。花と鳥に詳しくなると、散歩は格段に楽しくなるだろう。

抜群のロケーションにある民家。こういうところで暮らすと人間丸くなるだろうな。もう10年もしたら、日がないちにち、海を見ながら干物を作って過ごしたい。読書しながらときどきひっくり返して、たまに味見と称して昼酒に…。

 

 

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港まで下りる。山の際に細い道があり、その両側に民家が密集している。狭い土地をなんとか利用して住宅を建てている。現在の建築基準法では基本的に建て直しができないからか、古い民家が残っている。碇なんかもあって港町の雰囲気を伝える。

奥行きが短すぎる家。1mくらいしかない。外壁の板は横貼りで青い瓦と相まってちょっと洋風というのも面白い。

 

 

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山裾には湧水? の水汲み場が2カ所あった。昔は貴重な水源だったのだろう。港へと伸びる細い路地の先には海が見える。

薄い石を重ねた階段。狭い土地をなんとか活用している。工夫が積み重なって生活感ある風景を生む。

猿田彦大神が祀られている。手前に「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が置いてあった。2組あるのかと思ったが、なんとなく違和感…。よく見ると、前列右の像はただの体育座り。かなり巧妙な罠。気づいた自分を褒めたい。

 

 

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先に行くほど山は港に迫っていく。漁具が入った倉庫を挟んでもう海。土間に反射する光が美しい。そろそろ港に出よう。

 

 

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ちょっと休憩。海辺に座り海を眺める。2日前の有田編でもらったナチュラルワインをマイグラスに注ぐ。アテは唐津で買っておいた魚ロッケ。サックとした食感が堪らない。行き道でお店がなかったので、事前に用意しておいて正解だった。

 

 

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散歩再開。早め早めの行動を心懸ける。海辺の民家の戸袋に恵比須さんの鏝絵。カラフルだけど上から塗装しているみたい。本来の鏝絵なら色漆喰を使うので、こんな感じに剥げることはないと思う。

海にかかるプライベート橋。揺れそう。そして海を見ながら語らうおじいさんたち。一緒に酒を飲みたい。

漁港の入り口にあったカラフルな神様。よく見るとマツコデラックスに似てない? 月曜深夜の某冠番組に投稿したほうが良いかな?

 

 

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この辺りは飛び出し坊やが沢山出没する。子どもを大事にする姿勢が伝わる。写真1枚目はよく見ると飛び出し坊やが3体いる。これだけいると追いかけっこをしているようだ。写真2枚目には2体いる。

 

 

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酒屋が一軒あった。中を覗くと、角打ちができそうなカウンターがある。声を掛けると中からご主人が出てきた。コロナ対策で大人数の飲食は断っているそうだが、ひとりならOKとのこと。

地酒太閤のワンカップにつまみの煮干し。お会計はそろばんで計算。使うのを見たのは、今はなき、長崎の唐揚げ専門店「江戸善」の女将さん以来。お酒は飲み口が良く、ぐいぐい行ける。

ご主人は80歳すぎ。「寝るのが早くなって、夜中に眼が覚めるので絵を描いている」とのこと。女性の絵を店内に飾っていた。なかなかのタッチだ。一番目立つ位置にある「酒業報国」の額は、近くにあった酒蔵から、昭和28年の水害の後、貰い受けたという。

いつまでも聞いていたいのだが、本日はスケジュールがタイト。泣く泣く店を出る。もう1本くらい飲みたかった。

 

 

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先を急ぐが面白い倉庫があったのでちょっと止まる。写真では分かりにくいが、道路側から奥まですごくパースがかかっている。開口の高さは3mくらいありそうだが、奥は1.7mくらいになっている。元々、奥行があるのだが、実際以上に建物が長く見える。建築学生の作品にありそう。

 

 

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玄海海上温泉パレアに到着。ギリギリだが、なんとか温泉行けそう。いつもなら入ってしまうところなのだが、今回は早め早めの行動がテーマ。唐津に戻り筑肥線で伊万里へ向かう。8410歩、約6.4kmと適切な旅だった。

 

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