歩いてさが再発見!in伊万里

メガモッツと一緒に歩いて新しいまちのマップを作る「歩いてさが再発見!」。第2回は伊万里で開催しました。
親子やおじいちゃんおばあちゃんと参加など、たくさんのグループが楽しく歩いて、伊万里の魅力を発見してきてくれましたよ。

今回のスタート地点は伊萬里まちなか一番館。カフェや雑貨もある素敵なコミュニティ施設で、実はここもSAGATOCO協力店なんです。SAGATOCOポイントと引き換えに素敵なプレゼントがあるので、ぜひ使ってみてくださいね。(お買い物をされた方が対象です)

素敵な今回も鹿屋体育大学の皆さんが、安全に気を配りながらまち歩きのサポートをしてくださいます。
地図とチェックシートを持って、スタートです。

スタートしてすぐに見えてきたのは、伊万里川。ゆったりした川の流れと伊万里の街並みを眺めながら歩くのが爽快で、絶好の街歩きコースですね。

伊萬里神社や前田家住宅など、歴史ある建物もたくさん発見。
ピザ屋さんやケーキ屋さん、焼肉屋さんなど、食べ物屋さんもたくさん発見しましたね。街歩きしながらのひと休みに良さそうです。

伊万里らしいのが、からくり時計や絵柄入りの伊万里焼き、お皿で飾られた壁など、街に溢れる有田焼。
今回発見したもの以外にもあるかもしれません。ぜひ探してみてくださいね。

帰ってから、発見したものを地図に貼って発表。付箋が落っこちそうなくらいたくさん見つけましたね!

皆さんの発見をマップにしてみたものが、こちら。

歩いてみると、まちの良さを発見できる上に、心も体もリフレッシュできますよね。
ぜひ、今回作ったマップも参考に、歩いてみてください。
SAGATOCOで伊万里市を巡るスタンプラリーコースも12月20日に公開予定ですので、ぜひ使ってみてくださいね。

次回は11月21日に開催された、小城編をレポートします。お楽しみに!

歩いてさが再発見!in吉野ヶ里町

メガモッツと一緒に歩いて新しいまちのマップを作る「歩いてさが再発見!」を吉野ヶ里町で開催しました。(開催日:11月7日(土))
お子さんを中心に、メガモッツと楽しく歩いて大冒険!たくさん地域の魅力を発見したようですよ。

まずは吉野ヶ里町中央公民館からスタート!今回は鹿屋体育大学の皆さんの協力のもと、安全に気を付けながらまちを歩きます。
参加者の皆さんにはチェックシートと地図をお配りしました。どんな発見が待っているか、ワクワクですね!

 

 

 

早速、不思議な色のグルグルを発見!参加者の子曰く「食べられないソフトクリーム」だそう。たしかにソフトクリームみたいにグルグルですね。

 

他にも、「ウサギがチューしてる(みたいな形の)木の実」「雨粒がついてキラキラのクモの巣」など、新鮮な発見がたくさん!

コーヒー屋さんやパン屋さん、ぶたまん屋さんなど、ひと息つけそうな場所もたくさん発見しましたね。

途中立ち寄った神社では、通りすがりの地元の方から正式なお参りの仕方を教わりました。

 

 

帰ってから、発見したものを地図に貼って発表。たくさん見つけましたね!

皆さんの発見をマップにしてみたものが、こちら。

 

歩いてみると、ほかの人とは違う、自分だけの発見ができて面白いですよね。
ぜひ、今回の発見を、お友達やご家族にも教えて、一緒に歩いてみてください。
SAGATOCOで吉野ヶ里歴史公園を巡るスタンプラリーコースも公開中ですので、使ってみてくださいね。

次回は11月8日に開催された、伊万里編をレポートします。お楽しみに!

その4 多久編 城下町の風格残る坂

城下町の風格残る坂道からスタートー。中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の4回目は多久聖廟周辺をさ迷います。ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい2km
      • 来年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし(スマホは基本禁止)

と、どんどん増えていく‥。前回の失敗 を踏まえ、午前9時半すぎ、最寄りのバス停で待ち構える。今後の連載スケジュールを考え、午前中、多久取材を終えたら、午後は唐津方面を攻めたい。 時刻表には「ジャンボタクシー」と記載。前回は見逃したのか、最近変わったのかは分からないが、これなら間違えない。

車は定刻どおり到着。車内に流れるFM放送が新鮮だ。車内には3人の乗客。途中、バス停を発進した直後に停車。運転手さんが降りて、通り過ぎた横断歩道へ走る。カートを押すおばあさんに声をかけ、車まで案内した。乗り遅れたおばあさんに気づいて迎えにいった模様。ジャンボタクシーならではの小回りの効いた対応だ。

 

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バスは北方から馬神峠を越え、30分くらいで多久市に入る。適当なところで降りる。「西町バス停」だった。とりあえず、多久聖廟方向に歩くとすぐに

 

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「西ノ原大明神」の看板。約1kmとある。とりあえず行ってみよう。 なだらかな坂が続く住宅街だ。

 

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しばらく歩くと神社らしき空間が見えた。境内に散った銀杏の葉が美しい。

 

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大明神かと思い、寄ってみるがどうも違うようだ。通り抜けて、来た坂道の逆に回ると鳥居があった。

 

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扁額に「天満宮」とあるので、こことは違うようだ。まだ上かな? ということで元の坂に戻り登っていく。 ここまで歩いて、ちょっと気付いたことがある。それは垣根がきれいな家が多いということ。

 

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ほら、整えられているでしょう? 1軒、2軒ではなく、だいたいの家がきちんと管理されている。新しい家が多く、古い街並みという感じではないが、落ち着いた雰囲気があるのはそのためだと思う。 とりあえず緩やかな坂道をまっすぐ行く。人家がなくなり不安になる。とはいえスマホには頼れない。

 

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そして山道になり、風景も完全に山間部。

 

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これは完全に間違ったかな?と思ったところで

 

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道の右手に西ノ原大明神の鳥居が現れる!! このまま山の上まで行ってしまいそうだった。苔むした階段を登ると

 

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神社と寺が並んでいる。右が西ノ原大明神で、左が等覚寺。屋根の高さはほぼ同じ。境内に両方あるケースは見たことあるが、同じ規模で隣り合わせになっているのは記憶にない。

江戸時代、多久領主の姫が悲恋の末、痛ましい死を遂げた後、領主の家に凶事が続いたことから、大明神を勧進。西ノ原大明神となった。その折、姫が告げたといわれる「多久家の興隆と妊婦の安産守護」の故事に基き、地元では安産の神として信仰されている。社殿内の壁には命名札がびっしりと貼られていた。

境内からまっすぐ伸びる道を行く。今度はなだらな下り坂。田園の先に八幡岳が見える。

 

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街からはそこそこ離れているのに、ウォーキングする人と何度かすれ違う。車も少なく、適度な高低差もあるので散歩しやすい街なのだろう。こういう環境なら毎日歩いても飽きないかも。 山裾を歩いていくと、数分で大きな公園に到着。西渓公園というらしい。中に入ると広い芝生の中に大きな瓦屋根が印象的だ。

 

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寒鶯亭(かんおうてい)という立派な建物。国の登録有形文化財に指定されているようだ。ここは江戸時代、多久領家老の屋敷跡だった。大正時代に多久出身の石炭王・高取伊好(たかとりこれよし)が私財を投じて山水公園として整備した。

高取伊好はこの人

 

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銅像の高さは尊敬の大きさに直結している。説明板の「物を開き務めを成した炭鉱王」というキャッチコピーが良い。一般的な炭鉱王の成金的イメージとは一線を画す、文教の街・多久の産んだ偉人だ。もう葉は落ちてしまっていたが、紅葉が美しいとのこと。梅や桜も有名で四季を通じて楽しめる公園のようだ。お客さんらしき人たちが途切れなく訪れていた。

公園を抜けると隣には古い神社が。古い石段を登る。

 

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多久神社だ。こちらの境内には巨大な「従五位多久茂族碑」があった。

 

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多久茂族(しげつぐ)は第11代多久領主。幕末、西洋式兵学をいちはやく取り入れ、戊辰戦争で功績をあげた。また多久の殖産興業に力を注いだという。この題字は明治の元勲・三条実美が手がけている。 その隣には見事な大樹があった。

 

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根元の看板を見ると、樹齢150 年のモミの木、とのこと。これだけ大きければ、世界最大級のクリスマスツリーになりそうだな、とか考えたけど、ここは神社だった。隣にお寺があるのは良いけど、キリスト教は難しいかも。 境内を降りると、ぽっかりとし空間が広がっていた。奥まったところにはまた大きな石碑。「斗南鶴田碑」だ。

 

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鶴田斗南は多久出身で明治期に立法・法務に貢献。特徴的な題字は山田顕義。山田は西郷隆盛に「用兵の天才」と讃えられるほどの軍人だったが、「法律は軍事に優先する」と近代日本の法典編纂に尽力した。 碑の脇には「梶峰城登山入口」があった。

 

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一瞬、登ることを考えたが、午後もまた取材をすることを考え断念。どんなに低い山でも、山歩きはちゃんと用意しとかないと危ないので、と自分に言い聞かせる。 山裾の道に戻り、10分弱行くと、多久聖廟に到着。入口には「多久茂文公」の像。

 

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茂文公は佐賀藩2代藩主・鍋島光茂の四男として寛文9年(1670年)に誕生。3代多久領主・多久茂矩(しげのり)の養子となり家督をつぐ。宝永5年(1708年)、文運教化をはかるために建てたのが「多久聖廟」。

 

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儒教の祖とされる中国・春秋時代の思想家、孔子を祀っている。建物のスタイルは中国様式。禅宗のお堂みたいな感じだ。本葺の端正な瓦屋根が堂々と美しい。 お堂にみとれていると、清掃作業をしていた方が話しかけてくれた。聖廟の歴史について、いろいろ教えてもらう。

ついでに散歩中で出た疑問、なぜ、この街の垣根は美しいのか、を質問。「そもそも西町は城下町でした。何度か火災にあったので、防火のために、マキの生垣が奨励されたと聞いています」との答え。そうか武家屋敷なのか。実際に歩いたので分かるが、結構広い城下町だ。 聖廟から引き返すと「合格の門・五角の門」と書かれた門があった。

 

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手作り感があふれている。歴史ある文教の街ならではのイベントだ。夜はライトアップするのだろう。 そろそろ正午近く。お腹が空いたなぁと近くの物産館へ。中にうどん屋さんがあった。入口に

 

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「地酒あります」の貼り紙。迷わず中に入る。地元のお酒「東鶴」を注文。合わせておでんを寄せていると、ターコイズブルーの片口に入れて持ってきてくれた。

 

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この酒器は、ここの大将が作ったものだという。陶芸とうどんの二刀流だ。メインを何にするか迷う。連続でうどんというのもどうかと思い、丼モノに決めかけたが、他のテーブルに運ばれる「ごぼう天うどん」があまりにもインパクト大だったので、そちらを選ぶことに。おでんをつまみにチビチビやっていると‥。

 

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ドン‼︎ そそりたつ、ごぼ天タワー!!! とうぜんごぼう天から食べる。シャキシャキの食感の後、土の包容力が口の中に広がる。心を落ち着かせ、麺を食べる。もちもちでありながら、しっかりした食感。太めの麺が嬉しい。あっという間に食べ切る。余韻を楽しみつつ、残った出汁をあてに地酒を楽しむ。地元らしきお客さんが続々と入ってくる。その中で昼酒という背徳感。うーん堪らない。

すっかり満足して会計をしようとしたらレジ付近に「幻の羊羹」として有名な某老舗の商品が置いてあるではないか! 迷わず購入。大満足でした。

 

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ちょっと食べ過ぎたな‥。ぶらぶら歩いて最寄りのバス停まで。ここから唐津方面に行く腹づもりだったが、なんと2時間待ち‥。多久駅まで歩くことも考えたが、1 時間以上かかりそう。きょうはすでに1万歩以上歩いているし、うどん出汁で膨らんだお腹ではちょっと難しい‥。武雄に戻る便は30分後。これは出直した方がよさそうだ。 せっかくなので散策しながら「西町」バス停まで戻ることに。

向かいの車道にバス停が見えてきたが、武雄方面にはない。バス停の位置がずれているのは、よくあることなので、そのまま先に進む。2分ほど歩くが見当たらない。不安になり、さきほどの「西町」バス停の反対側まで戻る。10数分後、ジャンボタクシーが到着。ほろ酔い気分で帰路についた。

 

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▼恒例?取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「石碑多いですね」

筆者「この辺りの特徴かもしれませんが、駐車場の看板も大きな石でできていたり、石をふんだんに使っていたのが印象的でした」

担当M「インスタ映え‥」

筆者「やっぱ地味ですよね‥。もっと紹介したいものもあったんですが、絵柄を気にして泣く泣く削ってこうなったんですけど」

担当M「‥季節感とか欲しいですよね」

筆者「すっかり紅葉も終わってしまいまして」

担当M「次回からは旬の風景を探してほしいですね」

ということでこの連載に新たなルールを追加。

          • 公共交通機関で現地まで移動
          • 歩く距離はだいたい2km
          • 来年3月末までに全20市町を散歩する
          • 美味しいものをきちんと紹介する
          • お酒はほどほどなら大丈夫!
          • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
          • 旬の風景を探そう

 

次回も乞うご期待!?

その3 嬉野・塩田編 川の湊と酒と150円うどん

70中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く、連載3回目は、いろいろあった結果、嬉野市の塩田宿を歩きます。

まずはルールの確認。

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい2km
      • 来年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!

4つ。唐突ですが筆者は武雄市在住。今回は隣の市である多久方面に出向く予定。前日に現場までのルートをgoogle map で検索したところ、路線バスをおすすめしてきた。当初はJRを使うつもりだったが、それだと一旦、久保田駅まで向かい、そこから唐津線に乗り換えなければならない。バスなら1本で行ける。バスばんざい!

翌朝早めに出る。google map は自宅から目的地まで道案内してくれるから便利。10分ほど歩いて最寄りのバス停に到着してみると、結構大きな道路工事をしていて片側規制中。バス停には近づけない。仕方がないので交通整理の人に声を掛け、バスがきたら教えてもらえるように頼む。現場から離れたところでドラクエウォークをしながら待つ。ふと気がつくと予定の時間を過ぎている。渋滞かと構えていると、10分以上経つ。交通整理の人に確認してが、お目当の路線バスは通っていない、と教えてくれた。ちょっと心配になり、バス会社に連絡したら、定時運行中、と返事。普通の路線バスですよね? と確認したら、この時間はジャンボタクシーでの運行です、とのこと。それか!! 見逃す訳だ。自分のリサーチ不足を反省。次のバスは2時間後、自宅に戻るのもアレだし、明日出直すのも面倒臭い。駅前まで歩いて、最初に来たバスに飛び乗ろう。

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ということで「祐徳神社」行きに乗る。嬉野か鹿島のどこか適当なところで降りよう。バスは武雄市街を抜けて塩田方面へ行く。車窓からは雲仙普賢岳がみえる。これぞ秋晴れという見事な天気だ。塩田宿の手前で車道沿いに瓦屋根が連なる趣深い集落を発見。

 

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一番手前に「書店」の看板がある。「牛間田新道」バス停で降車。さっきの書店まで戻る。ショーウインドーに花が生けてある。店内は教科書や参考書が中心。このあたりの子どもたちのための品揃えだ。数軒隣には酒屋さんが。置いてある日本酒は塩田のお酒「東一」と「東長」のみ。ビールも数本だけという感じ。地元愛が伝わってくる。ちょうどいいサイズの日本酒を1本購入。車道から一本路地に入ると、稲刈りが終わった田んぼが広がる。藁積みにほっこりする。

 

集落を後にして鹿島方面へ。車道を歩いていたら、かなり三角な住宅があった。

 

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側面全部が急勾配の瓦屋根になっている。しばらく歩いていると横断歩道の脇に手を挙げた人形が。

 

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あれ?山内にもあったよな。胴体の名前は「みずきちゃん」。前回は確か「あっちゃん」だった。名前が違うのか。これは継続調査案件だ。

という感じで数十分歩くと、「塩田宿」に到着。車道の向こう側に

 

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「うどん150円」の看板が! まだ昼には早い。ちょっと散策してからにしよう。案内板でいろいろ確認。

 

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文化財級の建物が並ぶメインストリートに行かず、脇街道から入る。静かな街並みだ。路地に入ると、小さな水路の上を渡した薄い鉄板の橋があった。

 

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生活感が微笑ましい。山下小路を抜けて本通りへ。伝統的建造物群保存地区らしく立派な建物が並んでいる。いきなり気になったのは顔はめ看板。

 

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産業振興や教育などに貢献した塩田の10賢人のイラストが描かれている。唯一具体名がない「塩田の石工」が気になる。

 

大通りを嬉野方面に歩く。途中、案内板に誘われて脇道に入っていくのが楽しい。井戸の先にあった蔵の前には磁器がきれいに並べられていた。

 

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オブジェのような趣だが、元の用途はなんだろう? 良い佇まいの飲み屋さんも路地にひっそり建っていた。

 

通りの端まで来てしまった。引き返すのはつまらない。和洋折衷スタイルの消防団倉庫の脇の石段を登り、常在寺へ。

 

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そのまま丘をのぼり、学校の脇の坂ををえんえんと登る。途中、良い感じの擁壁があった。これも石工さんの仕事だろうか。峠を越えて下り坂に、メイン通りに戻る道に合流せず、あえてゲートボール場のわきを再び登る。頂上に行くと、尾根沿いにたくさんの墓がならんでいた。最初の案内板に書いてあった「塩田津の先達の墓地」って、ここのことか。有名無名関係なく「先達」と敬意を払う、塩田の人たちの気持ちが伝わってくる。樹木の陰からは瓦の連なり。その先に有明海がきらめいていた。

 

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本応寺の境内に下り、再び顔はめ看板の前。旧肥前陶土組合検量所を見学。

 

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案内板によると、塩田津では江戸時代から熊本・天草地方の陶石が船で荷揚げされていたという。塩田川上流の水車で陶土に加工され、有田などの陶磁器産地に運ばれていた。隣にある塩田津町並み交流集会所にはかつての塩田津を写した航空写真があった。

 

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川はS字に蛇行しており、鹿島側一帯は「遊水地」と描かれている。そういえば佐賀市の蓮池公園付近にも以前は大曲小曲という湾曲した水路があり、その南側が遊水地となっていた。これは佐賀が誇る江戸時代の治水神様・成富兵庫が、舟の航行に必要な水量を確保するために施した河川改良とされている。そういえば塩田は蓮池藩の飛び地領。「川の湊」という共通項ゆえに、この離れた土地を領有したかどうかは分からないが、佐賀を代表する2つの津(川の湊のこと)が、かつて同じような機能を持っており、どちらも現在、まっすぐな川として改修されているのは興味深い。

「SAGAエールフェス」×「歩こう。佐賀県。」

新型コロナでお困りの生産者・事業者の方へ、買って・食べてエールを送る「SAGAエールフェス」が吉野ヶ里歴史公園で開催されました。
「歩こう。佐賀県。」もイベントに参加し、吉野ヶ里歴史公園スタンプラリー&豪華景品が当たる抽選会を開催しました。

【日時】2020年10月31日(土曜日)~11月3日(火曜日)(抽選会は10月31日、11月1日の2日間)
【場所】吉野ヶ里歴史公園西口エリア

佐賀県公式ウォーキングアプリ「SAGATOCO」500ポイントの利用か、SAGATOCOアプリ内の「吉野ヶ里歴史公園コース」クリアで抽選に参加していただきました。

 

景品は佐賀牛10,000円分をはじめ、「洋菓子のヒデシマ」や「よつばパン」、「Kitchen&Bar颯」をはじめとした県内飲食店の商品券3000円分など。

SAGATOCOアプリにも、ポイントを利用できる協力店が県内に約350店舗あります。
協力店は、SAGATOCOホーム画面の「総保有ポイント」をタップするか、SAGATOCOホームページで確認することができます。
協力店でSAGATOCOポイントを利用すると、お会計から10%割引や、ソフトドリンクサービスなど、お得なサービスが受けられます。

この機会にぜひ、協力店で「買って・食べて」事業者の方にエールを送りましょう!

SAGATOCOは2020年10月で誕生1周年を迎え、53,000ダウンロードを達成。歩数ランキングや協力店で使えるポイント機能など、楽しく歩ける!と大好評のアプリです。

10月29日からは「ロマンシング佐賀マンホール」コースや「吉野ケ里歴史公園」コースも公開中。11月からは佐賀県内20の市と町を巡るスタンプラリーも登場します。

SAGAエールフェスに負けない、豪華景品もありますよ!
詳しくは当ホームページの「NEWS」でお知らせしますので、お楽しみに。

その2 武雄・山内編 展望台に謎の宇宙人?

宇宙人? 線路沿いをぶらぶらしてたらミステリアスな壁画に遭遇‥。急きょ始まった中年男子による企画「#歩こう佐賀県 全20市町制覇‼︎」。今回は武雄編です。ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい2km
      • 来年3月末までに全20市町を散歩する

の3つ。とりあえずJR佐世保線・三間坂駅からinstagram「burabura_saga」に写真をアップしつつ、ぶらぶらします。

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木造のなかなか趣のある駅舎を出て、なんとなく左へ。線路沿いの民家にはいろんな花が咲いている。それだけで歩くのが楽しくなるのが不思議だ。線路の土手に白いバケツが。「すてるゴミはこの中へ」。近くの住民が置いてくれたのかな? 遠慮することなく列車内でほぼほぼ飲み干したペットボトルを入れてみる。地域のみなさんの、この道に対する愛着を感じた。

 

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しばらく歩いたら小さな踏切が。せっかくなので反対側へ渡ってみる。片側2車線の道路沿いで目についたのは、横断歩道で安全を呼びかける女の子の人形。胴体に大きく明朝体で「あっちゃん」と書いてある。全国各地で見る人形だが、名前が書いてあるのは初めて。この子だけが「あっちゃん」なのか? なぜ「あっちゃん」なのか? いろいろ追求したい気分だか、とりあえずぶらぶらを続けよう。

 

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大きな道路を歩くのもアレなので、再び踏切を渡り、元々歩いていた線路沿いの道にも戻る。 10分ほど歩いたところで、なんとも魅力的なアンダーパスに遭遇! 人がギリギロ通れるくらいの高さの古い通路が線路の下にあった。これは渡らねば。外壁もいい感じに苔むしている。通路の先には、これまたいい感じのドライブインが。

 

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延々と有田方面へ向かう。普段、自動車で移動するときには、主に山沿いのバイパスを使うので、線路沿いの道はなんだか新鮮だ。佐賀県畜産試験場のあたりまで行くとだいたい1kmくらいになったので、引き返す。小さな踏切をわたる。「恩だら踏切」という名前らしい。そのまま引き返すのもアレなので、道中ずっと気になっていた丘の上の展望台に寄ってみることにする。

 

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線路沿いの道を5分くらい戻り、斜面に作られた急な階段をなんとか登ると、山内中央公園に出る。展望台があった。5階立てくらいかな。四方八方に伸びた展望スペースは鋭角になっていて、なんとなく旧ソ連のモニュメンタルな建築を連想させる。さっそく登って見る。途中で水で書かれたような、うっすらとした壁画を発見。後頭部の大きな二足歩行の生物が階段を登っているような図だ。宇宙人? いたずら描きにしては珍しいモチーフだ。よく見ると、水で描いているのではなく、コンクリートの塗装を削っているようだ。なかなかミステリアス‥。

 

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展望台の最上階で周囲の風景を堪能して、地上へ。駅の方に歩いていたら、良い感じの銅像を発見。毛利源三さんと杉原荒太さんの2人の像が並んで建っていた。裏側にある銘板で確認したところ、毛利さんは地元医療に貢献したお医者さんで、県議会議員も務めた人。杉原さんは元外交官で参議院議員だった人。こういう地元の人から尊敬されている人の銅像を見るのは楽しい。公園を下ると山内中の校庭になにやらインパクトのある像が。全身白塗りの少年?たちが肩を組んだりしながら、前向きに進んでいる感じ。もっとじっくり見てみたかったが、学校なので立ち入らず。想像だけで終わらせるというのも、これはこれで楽しい。 なんだかんだと1時間ちょっと歩いた。距離にして約3kmで約4000歩くらい。秋の風がここちよい街歩きでした。

 

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「なんだか地味ですよね」

筆者「えっ‥まあ中年男子ですんで。華やかさにはかけちゃうとは思います」

担当M「美味しいものとか、綺麗なものなんかあると、みなさん喜ばれるのでは」

筆者「そう思って某レストランを取材したんですが、後日掲載を断られまして‥」

担当M「美味しかったんですか?」

筆者「そうりゃあもう! あのとんかつは県内最高峰でしたね! お酒のつまみもあったし。誰が行っても大満足ですよ」

担当M「‥でも書けないと仕方ないですね。今度からは美味しいものをきちんと紹介してください。あとお酒もほどほどなら大丈夫ですよ」

ということでこの連載に新たなルールを追加。

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい2km
      • 来年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!

次回も乞うご期待!?

歩いて謎解き!まち歩き!さがまちフットパス

旧高取邸

令和2年10月31日から11月1日にかけて、佐賀市内と唐津市内で謎解きしながら街を歩く「歩いて謎解き!まち歩き!さがまちフットパス」を開催しました。
ナビゲーターは人気声優の野島裕史さん。
「謎解きしながらゆっくりと街を歩いてみて、初めての景色に出会えた!」と、皆さん新鮮な体験ができたようです。
そんなイベントの様子をレポートします。

【日時】2020年10月31日(土曜日)、11月1日(日曜日)
【場所】唐津市内、佐賀市内

さがまちフットパスin唐津の様子

唐津会場は、旧唐津銀行からスタート!
唐津城を眺めながら、一つ目のチェックポイントへ向かいます。
お堀越しに眺める唐津城や、石垣には、ナビゲーターの野島さんも「唐津らしくて良い景色!」と、楽しんでいらっしゃる様子でした。

最初のチェックポイント、時の太鼓(二の門)では、時計をモチーフにした謎解きに挑戦。

2つ目のチェックポイント、旧高取邸では、施設内の設備にちなんだ謎解きが出題されていましたよ。
旧高取邸内の倉庫や厠など、野島さんも参加者の皆さんも興味津々!

旧高取邸

3つ目のチェックポイントは唐津神社。唐津くんちの曳山を描いた絵馬を眺めながら謎解きにトライしました。
今年は開催されませんでしたが、唐津くんちが地元の人たちに愛されていることを感じますね。


さがまちフットパスin佐賀の様子

佐賀会場は、こころざしのもりからスタート。色づきはじめた木の葉に秋を感じますね。
「佐賀はこういう広い公園があって、ゆっくりできるのがいいですね」と野島さん。
広々した公園で、静かでゆっくりとした時間を過ごせるのが良いですね。

川沿いに住宅が並ぶ、佐賀らしい景色。
改めてゆっくり歩いてみると、野島さんだけでなく、地元の私たちにとっても新鮮な景色に映りますね。

歩いた後は、地元のプリンやマカロンなどのスイーツタイム!
謎が解けた分だけのプレゼントでしたが、なんと皆さん全問正解。全種類のスイーツを楽しんでいただきました。

自家用車で出かけるのも楽しいですが、こうやって歩いて出かけて、ゆっくりと地元をぶらぶらしたり、地元の美味しいものを食べると豊かな気持ちになりますよね。

この秋は県公式アプリ「SAGATOCO」でもたくさんのスタンプラリーコースが登場します。
色づき始めた木々や、サガ・ライトファンタジーなどのイルミネーションも楽しい季節ですね。
ぜひ、まち歩きを楽しんでみてください。

「SAGA SAIKO FES 2020」×「歩こう。佐賀県。」

令和2年10月24日から25日にかけて、佐賀市城内で開催された「佐賀さいこうフェス2020」内のイベントとして、今年も「SAGA SAIKO FES 2020」×「歩こう。佐賀県。」スタンプラリーを開催しました。
2日間とも清々しい秋晴れの中、たくさんの方が楽しく歩いてくださいました。
その様子を詳しくレポートします!

【日時】2020年10月24日(土曜日)、25日(日曜日)
【場所】佐賀県立博物館・美術館及び佐賀城本丸歴史館周辺

 

佐賀さいこうフェス2020の様子

今年は入場制限を行いながらの実施となりましたが、たくさんの方がご来場いただき、アーティストによるステージやアートのワークショップ、グルメブースなどを楽しんでいました。
適度な距離を保ちながら家族や仲間と楽しめるのが、オープンエアーの醍醐味ですよね。

 

スタンプラリーの様子

 

今年のスタンプラリーは5か所とチェックポイントは少なめですが、佐賀牛1万円分やいちごさんアイス12個入りなど、景品はとっても豪華!
景品が当たらなかった方も、スタンプラリーポイントを探したり、「SAGATOCO」アプリや台紙にスタンプを集めたりと楽しんでいらっしゃる様子でした。

佐賀県公式アプリ「SAGATOCO」は2020年10月で誕生1周年を迎え、51,000ダウンロードを達成。歩数ランキングや協力店で使えるポイント機能など、楽しく歩ける!と大好評のアプリです。

10月29日からは「ロマンシング佐賀マンホール」コースや「吉野ケ里歴史公園」コース、11月からは佐賀県内20の市と町を巡るスタンプラリーも登場します。
佐賀さいこうフェスに負けない、豪華景品もありますよ!
この秋は、歩くのが楽しくなるようなイベントも盛りだくさんです。
詳しくは当ホームページの「NEWS」でお知らせしますので、お楽しみに。

その1 佐賀編 古湯・熊の川 ぬる湯で読書

佐賀駅バスセンターから古湯・熊の川温泉へのバス往復乗車券に、両温泉で使える利用券1,000円分が付いているお得な「ぬる湯くつろぎきっぷ」。料金1,600円と、なんと通常より最大1,220円お得!! かつて、佐賀県の公式ウォーキングアプリ「SAGATOCO」のおかげで1カ月に約4キログラムの減量に成功したが、ステイホームを言い訳にすっかり元に戻ってしまった…。このままではいけない!! この物語は、ひとりの中年男子が「ぬる湯くつろぎきっぷ」を手に、ある休日、古湯・熊の川温泉から再び歩き出すところから始まる…。

※これから始まるコラムは「モテモテさが」2020年9月号に掲載されたものです。なぜこのサイトに再び掲載されたのか? その事情は文章最後に記載されています。

 

 

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■限定2000枚のきっぷ

 

まずはバスの時間をグーグルマップで調べる。自宅から古湯温泉への経路を検索すると、最適なバスの時間まで教えてくれるから便利だ。JR佐賀駅に着いたら、構内にある「佐賀市観光案内所」で「ぬる湯くつろぎきっぷ」を購入。同きっぷは2シートが1セットになっており、一番の上のシートはバス往復券と300円の温泉利用券がある。下のシートには350円の温泉利用券が2枚ついている。それらをちぎって使う。温泉利用券は20施設で使用可能で、入浴のほか、飲食などにも使えるという。販売は来年2月末まで。限定2000枚ということなので、興味のある方は早めにどうぞ!!

 

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バスセンター7番のりばで待っていると「古湯温泉行き」バスが到着。さっそく乗り込む。バスは市街地をしばらく走った後、20分ほどして川上峡に到着。赤い橋を渡り終わると、「ここから先は自由な場所で降車できます」とアナウンス。ちょっと降りてみたい衝動にかられるが我慢我慢。車窓からどんどん緑が鮮やかになる風景を楽しむ。バスは嘉瀬川沿いを上り、約45分で古湯温泉に到着。すごく快適な旅だった。

 

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街歩きスタート。SAGATOCOアプリを立ち上げつつルートを考える。とりあえずご飯をどうしよう。まずはバス通り周辺を歩く。石畳が足に心地よく、いろんな模様があって楽しい。「古湯温泉」と書かれたゲートの手前に小料理店を改装したような店「シェ・ハイジ」があった。自家製ヤギミルクを使ったチーズと地元野菜のデリプレートと書いてある。しかもビオワインがある!! 今日は自動車を使わないので心置きなく呑める。ここだと決めたが店内は満員。席が空いたら連絡をもらえるということなので、しばらく散歩しよう。

 

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古湯は芸術家が愛した町。夭折の天才画家・青木繁や近代短歌を確立した斎藤茂吉、中国近代文学・歴史学の先駆者である郭沫若(かく・まつじゃく)が滞在した。中でも推理小説家の笹沢左保はこの町を愛し、実際に暮らしていた。その住居の一部が「記念館」として有志により公開されている。お店の込み具合から、30分以上かかると考え、温泉街から少し離れた「笹沢左保記念館」まで足を伸ばすことにした。

 

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旅館が並ぶ路地を歩いて、貝野川にかかる、かじか橋を渡る。グランド脇の木陰を行き、中の橋を越える。対岸にはレンガ造りの発電所が見える。嘉瀬川の流れも速い。しばらく坂を上がると、緑の棚田の先に洋風の住宅が見えてくる。「笹沢左保記念館」だ。

 

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  笹沢左保は1930年、横浜市生まれ。推理小説、サスペンス小説、時代小説など、約40年の作家生活で380冊もの著書を残した。代表作「木枯らし紋次郎」は1970年代に名匠・市川崑監督がTVドラマ化。アウトローなヒーロー像が社会現象となった。87年、古湯映画祭へゲスト出演した際「田舎暮らしの経験のない私が空想していた故郷の風景がここにある」と、この地に居を構えることを決断した。7年間にわたり、ここで作品を作り続けた。

 

■ぬる湯で読書

 

現在は執筆していた書斎が記念館として公開されている。入館料は300円。直筆原稿など貴重な資料が展示されている。笹沢の全著作も揃っているが、これは館長の島ノ江修治さんら有志が集めたもの。同館は、各旅館に「笹沢文庫」として本を置いてもらうなど、笹沢左保を軸とした町おこし活動に取り組んでいる。文豪が愛した風景を眺めながら小説家気分を味わっていると、お店から連絡が。温泉街へ戻る。

 

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「シェ・ハイジ」の店内は外観と違い、エキゾチックな佇まい。入口にはカヌレなど美味しそうな焼菓子が置いてある。さっそくデリプレートを注文。もちろんビオワインの赤も。しばらくしてプレートとグラスワインが運ばれてくる。まずは冷たいポタージュ。なんとも爽やかな舌触り。かぼちゃとヤギミルクで仕立てられているという。胃が落ち着いたところで、ヤギミルク入りチーズのトーストを。うーん、炭をまぶした独特な香りとチーズの清冽な食感がワインにぴったりだ。ナスのグリルマリネや豚肉とバジルのテリーヌなど、大満足の昼ごはんとなった。

 

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お腹も満足したし、次は「ぬる湯」へ行こう。英龍温泉の入浴料は半日券370円。受付で「きっぷ」2枚目の350円券を渡し、差額の20円を払う。以前、こちらで入浴した際、湯船に浸かりながら読書を楽しむお客さんがいた。受付で許可をもらい、ついに挑戦してみる。事前に古書店で笹沢左保「傷だらけの放浪」を購入していたので、防水パックに入れてお風呂へ持ち込む。 古湯温泉は不老長寿の霊薬を求めてきた徐福が「湯の神様」のお告げにより発見したといわれている。泉温38度とぬるめのお湯とぬるぬるした心地よい肌触りから「ぬる湯」と呼ばれる。体をしっかり洗い、いよいよ読書タイム。浴槽の縁に頭を乗せ本を読む。窓からの光が水面に反射して本を照らしてくれる。30分くらいで出る予定だったが、笹沢独特の速いテンポで進む物語についついページをめくる手が止まらなくなり、気づけば1時間近くに。風呂上がり、じっとりと汗が出てくる。体の中から熱が出てくる感じ。

近くのスーパーでビールを購入。足湯で休憩しながらチルアウト。SAGATOCOを見ると、ここまでで約5千歩。もうちょっと歩きたい。まだチケットが650円分残っているし、せっかくなので熊の川まで下りることに

 

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■ご褒美の滝 

 

温泉街を下り、斎藤茂吉の歌碑の横を通り、宮ノ渕橋を渡る。田んぼを眺めながらしばらくすると吊橋が見える。ここは車で国道を通るたびに気になっていた。長年の念願をかなえるため渡ってみる。「定員3人」という注意書きにちょっとびびりながら足を進める。数メートル行くと揺れだす。 眼下の轟々と流れる急流が恐怖心をあおるあおる!! 足早に進み対岸に到着。なかなかスリリングな体験だった。国道へ出る。木立の中から白い岩盤を流れる急流が見える。せっかくの歩きなので「雄渕雌渕公園」のある旧道を行こうと思ったが分岐点で「通行止め」の看板。国道を下ることに。雄渕トンネルに入らず、川沿いの脇道へ。陽射しは強いが木陰が多く、そんなに暑く感じない。10分ほどで「雄渕雌渕公園」に。対岸へ渡る橋のたもとに郭沫若の立派な文学碑があった。 

 

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郭沫若は1892年(明治25年)、中国生まれ。1914年に日本へ留学し九州帝国大学医学部を卒業。第二次世界大戦後は中華人民共和国の建国に参加。政務院副総理、中国科学院院長を経て、54年には全人代常務副委員長に就いた。一方で42年、代表作である戯曲「屈原」を発表。近代文学・歴史学の先駆者として活躍した。

郭は24年、妻子を連れて、熊の川と古湯に約1カ月逗留する。私小説的作品「行路難」の中には「夕日が川上川の川面に照っていた。澄んだ清々しい流れがきらきらと輝く白い石の間から歓呼の声をあげて、湧き立っていた。青翠の寒林、まっかなまんじゅしゃげ、黄金色の柿のある両岸の高い山も、一進一退して人に向かってうなずき微笑しているように思われるのだった」という一文がある。碑の周りはモミジが瑞々しい青葉をつけていた。秋には美しい紅葉が楽しめそうだ。

そばにあった湧き水で顔を洗ってさっぱりしたら、先へと歩を進める。国道との合流地点の直前、道路の下に滝を発見。歩いてここまで来たことのご褒美。ひんやりした空気が疲れた体を癒やしてくれる。そこから国道を延々と歩き、ようやく熊の川温泉に到着。結局、1時間近く、約6000歩の旅だった。

 

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■泉温32度 日焼け肌癒やす

 

とにかく汗を流したい。古い建物が残る趣き深い町並みを抜けて「熊ノ川浴場」へ。なぜか料金が時間ごとに違うのだが、16時すぎだったので500円。300円チケットを渡し、差額200円を払う。熊の川温泉は弘法大師空海が全国行脚中に訪れ、水鳥が水浴びする様子を見て温泉を発見したと伝えられている。1924年の大水害までは嘉瀬川の河川敷で露天風呂的に築かれていた。

同浴場は川沿いにある。せせらぎの音を楽しみながら目を閉じると至福のひととき。泉温は約32度。古湯と比べてだいぶん冷たいのだが、そこそこなウォーキングをしてきた身としてはすごく気持ち良い。陽射しで火照った肌を優しく包んでくれる。源泉に浸っていると疲れがどんどん取れていく。これだけ長時間外にいると、普段ならひどい日焼けになるのだが、今回はまったく肌の赤みが出なかった。まさに温泉効果だ。

1時間くらいゆっくりしてしまったが、先客のみなさんはまだまだ湯船の中。もうちょっといたいが、バスの時間を考え風呂から上がる。着替えて館内を巡ると休憩所があった。嘉瀬川を見ながらゆっくりくつろげる、抜群のロケーション。ここなら何時間でも気持ちよく過ごせそうだ。屋外には飲料用の蛇口があり、入浴者は10リットルまで持ち帰り可能。番台の方に教えてもらいながらペットボトルに入れてみる。

 

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  最終バスまであと30分ちょっと。チケットは350円分残っている。最後に一杯!ということで近くにある「夢千鳥」へ。「湯上がりセット」は生ビールと枝豆に加え、から揚げ、ざる豆冨、揚げ出し豆冨の中から1種を選べて1000円(税別)。残念なことに生ビールと枝豆がなかったが、代わりのものを出してくれた。お腹一杯だったので、冷奴がありがたい。冷えた瓶ビールがなんとも体にしみる。

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最終バスは熊の川温泉を17時53分発車。ほろ酔い気分で旅を振り返りつつ、持ち帰った温泉水を飲んでみる。やわらかい口当たりで焼酎ロックに使ったら美味しそう‥。なんてことを考えながら、車窓から夕暮れの佐賀を眺める。歩いて、食べて、温泉に入って。「ぬる湯くつろぎきっぷ」でとことん満喫した休日だった。ちなみに体重は変わらず。まああれだけ食べて飲めばね‥。

=つづく?

 

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

筆者「いやー、お散歩企画面白かったです。何度も行ったことある街なのに、歩くと見えてくる風景が違うというか」

担当M「結構、飲んでましたよね」

筆者「えっ‥お酒の量はそれほどでもないかと‥」

担当M「公共交通機関を使ったからこそ、という感じでよかったです」

筆者「あっ、そうですね。鉄道やバスで移動して散歩する最大のメリットは、汗をかいた後にお酒を飲めることかもしれません。この組み合わせで佐賀県内を全部周ったら楽しそうですね!」

担当M「周りますか」

筆者「えっ?」

担当M「県内20市町を公共交通機関で移動して散歩するコラムってどうでしょう?」

筆者「ええっ!(20もあるのか!) まあ、それは楽しそうですね。定期的に歩けばダイエットにもなりそうですし‥。うん、やりたいですね」

担当M「ただし来年3月末までに全部周ってください」

筆者「えええっ‥ それって毎週掲載くらいのペースになるんじゃないですか」

担当M「難しいですか?」

筆者「いや、なんとかなるとは思います‥けど」

だいたいこのようなやりとりの結果、当コラムの連載が決定。

          • 公共交通機関で現地まで移動
          • 歩く距離はだいたい2km
          • 来年3月末までに全20市町を散歩する

というのが基本ルール。とはいえ歩いたことがない地域も多い。そこで、いろんな人に情報提供をお願いしたいので、みなさんのインスタグラムの投稿を参考にしたいと思っています。通勤中や散歩しているときの何気ない風景を「#歩こう佐賀県」のハッシュタグをつけて投稿してください! また当コラムのインスタアカウント「burabura_saga」のフォローもよろしくお願いします!!! 急遽始まったこの企画、いったいどうなることやら‥。

 

「もってくマップ」×「歩こう。佐賀県。」 初夏の緑を感じて歩く ~さくら街道コース編(その5)~

仁比山公園

仁比山公園愛逢橋が見えてきました。

公園方面に寄り道したいと思います。愛逢橋

 

仁比山温泉もみじの湯

新型コロナウイルス感染症の影響で利用制限が行われていました。

ウォーキング帰りひとっ風呂は次回にお預けです。仁比山温泉もみじの湯

仁比山公園

例年ならば多くの花見客で賑わっているのでしょうが、人影はちらほら・・・・仁比山公園

神埼市バスのりば(仁比山温泉もみじの湯)

復路は神埼駅まで神埼市巡回バスを利用したかったのですが、残念ながら時間に間に合いませんでした。神埼市バスのりば

集落内を寄り道しながら「遊学館」を目指します。集落内道路

民家横の水路を流れる水も澄んでとても綺麗です。水路

ついに「遊学館」に戻ってきました! お疲れさまでした。

SAGATOCOの歩数は「20,881歩」バーチャルウォーキングさが桜マラソン」コースもいつの間にか完走?していました。

もってくマップ「さくら街道コース寄り道三昧の末「17,918歩」で完歩!遊学館

SAGATOCO

小渕バス停に戻ってきました。小渕バス停

ぼんやりと今日歩いた方面を眺めていると・・・・さくら街道遠景

ジョイックス交通のバスが到着ジョイックス交通

神埼駅まで戻ってきました。JR神埼駅バス停のあるJR神埼駅南口から北口の駅北広場に移動すれば、「卑弥呼像」と物産・食事処の「吉野ケ里 游・学・館」があります。

ここでお土産を買って帰るのも良いかもしれませんね。卑弥呼像

吉野ヶ里 遊・学・館

 

さくら街道コース全体の評価(個人の感想です)

【おすすめ度】★★(星2つ)
〇コースを通して景観が素晴らしく、水の音を感じながら歩くことが出来ますが、歩道のない区間が多いうえ、特に「仁比山神社入口から高取山公園入口まで」は、道幅が狭く見通しが悪い区間があるにも関わらず、スピードを出した自動車の往来が多いため、十分に注意してウォーキングを行う必要があります。

〇コース全体を通し、一貫して緩やかな登りが続くことから、健脚向けのコースとなりますので、脚力に自信のない方は、「遊学館から仁比山神社まで」や「高取山公園内」を自分のペースでゆっくり散策することをお勧めします。

佐賀県 地域交流部 交通政策課
 TEL:0952-25-7525