その20 吉野ヶ里編 時代と道がクロスする町。ラストウォークは不運続き

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の最終回。最後の力を振り絞って吉野ヶ里を散策する

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

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広円橋を渡った先には古い欄干があった。反射材の土台として再利用されていた。残りの3つも車止めとして置かれている。存在感ありすぎて、もはやアート作品。長崎街道は土手に沿って左に曲がる。

立派な町家があった。屋根の棟にある鬼瓦がアシンメトリーなのはデザインなのが、左半分が落っこちたのか。

さらに歩くと街道より一段上がったところに田手神社があった。社殿の脇を通る。鳥居の額には「大神宮」と書かれている。横から見ると大町編の福母八幡宮と同じ、「切妻屋根・平入」が2棟連結している八幡造なのだが、奥の社殿の屋根の形が違う。棟のところに×の形の装飾があるのだ。これは「千木」と呼ばれるもので神明造の特徴のひとつ。神明造の代表は伊勢神宮なので「大神宮」と書かれた額と合わせて考えると伊勢神宮と関係のある神様が祀られているのではないか。境内に上がればすぐに分かることだが、脚もキツなってきたので正直石段を上りたくない。素人推理でお茶を濁す。

 

 

 

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街道が右手に曲がる。古い商家の屋根が気になった。瓦屋根にしては一体感がありすぎて違和感あり。近づいて確認。ちょっとゴージャスな波板を葺いていることが分かった、さらによく見るとFRPみたいな質感だ。こういう仕上げは初めて見た。

商家の向かいには煉瓦の倉庫があった。回り込んだらと天井部分が落ちていた。

その道の先にはこれまた珍しい3重のアンダーパス。写真では分かり難いけど、国道と長崎本線2本が縦に並んでいる。

あれっ、もう国道なの! じゃ吉野ヶ里町に入ったんじゃない? グーグルマップを確認したら広円橋を渡った地点が町境だった。頭の中に流れていた「回って回って回って回るぅうううー」のリピートがようやく終了。sagatocoで歩数を確認したら8141歩。町境からここまでの距離は800m。歩数に直して1176歩を引くと6959歩。 神埼編では約5.3km歩いた計算になる。自転車で移動した分はきちんとカウントされていない気がする。そりゃそうだ。

 

 

 

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気を取り直し散歩再開。道幅が広くなり自動車の交通量増える。長崎街道らしさは隠れている。

公共建築らしい建物のきれいな螺旋階段。この時代の建築は細部に力が込もっている。

吉野ヶ里町三田川庁舎の敷地に郷土の偉人銅像。三池信さんと江口伊四郎さん。三池さんは元郵政大臣。昭和24年(1949)年、衆議院議員に初当選し以後、当選12回。郷土の道路河川改修や土地基盤整備、企業誘致などに尽力した。江口さんは昭和25年(1950)年、旧三田川村長に初当選以来、25年に渡り首長として郷土の発展に貢献した。

点在している農地ではスズメが群れをなしてチュンチュンさえずっていた。そういえば最近、スズメ見ないなと思い、カメラを向けると逃げる。ツンデレかっ!!

写真では分かり難いが、「オリンピック」というお店があった。左が理容室、右は美容室。なんとなくタイムリーかなと思い撮ってみました。

 

 

 

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井柳川をわたったところに古い門柱が1本だけ残されていた。戦前、大刀洗陸軍飛行学校目達原教育隊があったという。映画「月光の夏」の舞台でもある。

 

 

 

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本戦橋交差点の三差路を左に行く。大きな屋根の家。塀は瓦葺き。建物の下屋の壁や戸袋の一部、一階の屋根を支える装飾された部材が赤く塗られていた。

 

 

 

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街道は目達原駐屯地に突き当たる。道端のチューリップも花盛り。駐屯地の桜並木はそろそろ見納めか。入口には弥生時代風の建物。受付所かな。

 

 

 

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横断歩道があったが、あえて遠回りして歩道橋に上る。国道34号線と長崎街道がクロスしているのが分かる。道と道が重なる場所には街ができる。

 

 

 

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歩道橋を下りたら目達原商店街。街灯に謎のシンボル。道路の両側に建物はたくさんあるのだが営業中のものは少ない。ところどころ空き地になっていて、大好物である建物の痕跡を見ることができる。

 

 

 

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通りからは細い路地が何本も伸びていて、飲み屋の看板がちらほら見える。そのうちの1本の奥に大きな建物を見つけた。

どうも映画館ぽい。近づいてみよう。1階部分の両脇のアール壁が印象的。右側のアール部分は外壁が取れていている。中は竹が横打ちされていた。下地が竹ということは木造か。左官さんの腕の見せどころである。建物を横から見たら、奥の方は日本的な三角屋根だった。いわゆる看板建築というやつだった。

路地から大通りに戻ったところにあった美容室で話を聞くと、やはり映画館だった。美容室のお客さん「私が越してきた50年前には、もうやってなかったよ。それから倉庫みたいにして使われているみたい」。

 

 

 

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長崎街道が右に折れる辻に火の見櫓があった。これもあんまり見かけない。一番下の段に貼られた鉄板がズボンのように見えて愛らしい。櫓の横には小さな公園があり、その先には祇園社が鎮座していた。

櫓の向かいの薬局には鍾馗さんの鏝絵が飾ってあった。魔よけの効験があるとされ、京都の町家の屋根の上には鍾馗像が飾られている。シーサーのような役割か。

 

 

 

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今回、一番楽しみにしていたのが、みやき・上峰編取材の帰り道に見た木造3階建ての建物。櫓の前を曲がったところにあった気がしていたのだが、見当たらない。最近出来たような空き地があったが、敷地はもうちょっと広かった気がする。前回の取材で撮影した写真を調べたら、建物の横にあった壁が一致。取り壊されていたと分かった。建物がなくなると敷地は狭く感じるな。

家財道具は運び出してあったし、竹でつっかえ棒をしてあったし、そろそろ撤去されそうではあったが残念。一度じっくり見学したかった。

 

 

 

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街道の角にあった建物。白塗装と複雑な屋根の構成がただものではない雰囲気だ。裏庭は広く、石が無造作に置かれているようで、なんとなく調和がとれている。イサム・ノグチのアトリエと似ているというと言い過ぎか…。

 

 

 

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結局、昼から一杯飲めそうな店は見つからなかったので、商店街に戻りパン屋さんへ。酒のつまみになりそうなピザトーストをチョイス。

 

 

 

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吉野ヶ里公園駅まで歩く。国道沿いの居酒屋は定休日。途中、三田川ホルモンで「極上和牛アキレス」と「国産ホルモン」のアヒージョ缶詰を購入。最後の祈りを込めて駅前のお店を物色する。オシャレそうなカフェがあったがこれも開いていなかった。最後は美味しいお酒を飲んで終わりたかったが仕方ない。とぼとぼと吉野ヶ里駅から帰る。

吉野ヶ里編は9060歩。約6.9km歩いた。1日の合計は12.2km。ようやくコツを掴んだと思ったら最終回である。

 

 

 

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自宅に戻り戦利品で晩酌。缶詰は湯せん。沸騰したら火を止めて鍋の中に放り込むだけ。5分たったら取り出す。「極上和牛アキレス」は柔らかくなっているが、食感が程よく残っていて美味しい。「国産ホルモン」にはハチノス(胃袋)と小腸が入っている。どちらも辛くてビールが進む。

ピザトーストにはトマト、ソーセージ、ピーマン、玉ねぎ、コーンがトッピングされていた。トマトのフレッシュさが残っているのがポイント。カリっとしたパンの耳はアヒージョにつけて楽しむ。最後はアヒージョの残りでペペロンチーノ。オリーブオイルに負けないように塩を効かせたら美味しかった。

 

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「なんとか終わりましたね」

筆者「最後は取材した後、そのまま徹夜でした。体力は持って良かったです」

担当M「全市町歩いた感想は?」

筆者「ほとんどの町で昼から飲めるのが分かりました。飲食店がない町はお惣菜を売る店が充実していたり。取材中飲めなかった場合も運悪く店が定休日だったり、休憩中だったり、お惣菜が売り切れだったりしただけなので。」

担当M「ところで体重はどうなったんですか?」

筆者「去年の年末は2kgくらい減ったんですが、コロナで非常事態宣言が出た時期にリバウンド…。その後の追い込みもあまり効果なく、最終的にはなんとか当初の体重に戻った感じです」

担当M「ちょっと昼酒をメインにしすぎたかもしれません」

筆者「あれだけビール飲んだら痩せないでしょうね…」

 

 

その19 神埼編 古代からの歴史残る町 回って回って回って回るぅうううー

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の19回目は古代からの歴史が残る神埼町です。

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

朝目を覚ますと薄暗い。天気予報晴れだったのにハズレたかな。外を見ると空が霞んでいる。黄砂だった。こんな日に最後の2カ所取材しなくてはいけないなんて…

 

 

 

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神埼駅に到着。神埼なら「王仁博士顕彰公園」と「直鳥城」に行きたい。どちらも行くと約16kmになるので現実的ではない。連日の取材と執筆で体力的にも厳しいのでレンタサイクルを借りることにした。

駅北口の「吉野ケ里遊学館」に行く。が、どう見ても営業していない。営業日は事前に確認していたから休館日のはずはない。電話で問い合わせたところ、新しい神埼市役所の裏に移転したとのこと。南口を出て10分弱歩いて到着。ママチャリを借りる。まずは王仁博士顕彰公園へ。

 

 

 

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吉野ヶ里歴史公園の横の道路まで来て北上。農道をゆっくりと。古代官道が通っていた場所があった。今は農地となっているが、ここに幅8mの道路が近畿から通じていたという。

さらに先に行ったところで自転車がパンク!! やっぱり太りすぎなのかな。ちょっと落ち込む。連絡したところ、代わりの自転車を王仁博士顕彰公園まで持ってきてくれることに。そこまで1kmくらいまで押していきます。

道のはるか先には桜の森があった。それを目標に進むことで気持ちが軽くなる。ありがとう桜の森。

 

 

 

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王仁博士顕彰公園到着。広い駐車場がある出来たばかりの立派な公園。ほどなく代わりの自転車が到着した。同公園は古事記などによると、405年(応神16年)、朝鮮半島の百済から日本に漢字を伝えたとされる王仁(わに)博士を顕彰するもの。博士はこの辺りに上陸したとの伝承がある。

あいにくの休園日で展示施設は見れなかったが、公園は自由に入れた。百済門は木造。鬼瓦の上には烏帽子のようなものが乗っている。

中央のモニュメントの中心には博士の肖像画。あれっこの烏帽子は! さっきの鬼瓦のモチーフはこれか!!  「鬼瓦にメッセージを込める」というのは時代も場所も超えて共通なんだな。肖像画の両側には、博士が伝えたとされる漢字が陶板で展示されている。日韓両国の市民に書いてもらったようだ。政治家も担当しているのだがそれぞれの字の腕前が分かるのが怖い。

公園には子ども連れが何組か訪れていた。小学生くらいの男の子「ワニどこにいるの?」お母さん「動物のワニじゃないんだよ」男の子「ワニ食べられるの?」お母さん「食べられるんじゃないかな」男の子「毒ワニは?」。その後、男の子は自分の名前の漢字があるかお母さんと一緒に探していた。

 

 

 

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公園に隣接している「鰐神社」へ。先ほどの桜の森は、その境内だった。博士はここに上陸したらしい。鳥居の額には「鰐大明神」と書かれていた。桜の花びらがカーペットのように大地を飾っていた。

 

 

 

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拝殿の後ろにの祠。ほぼカエルに見える狛犬がかわいい。「王仁天満宮」と刻まれている。天満宮といえば菅原道真を祀る社。学問の神様とされる道真と、漢字を伝えた王仁博士を同じように崇拝しているということか。

 

 

 

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境内にあった郷土の偉人顕彰碑。今泉耕吉さんと松本勘三さんです。碑文が判読ないので人物像分からず。

 

 

 

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王仁博士顕彰公園に戻る。正面に見えるスペースには休憩用のベンチがたくさんあった。ジャッキーチェンの映画で武器になりそうなやつ。

 

 

 

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神埼駅方面へ戻る。お寺の門前にあった煉瓦倉庫。袖壁の上にブリキで覆いがあった。これは梁が腐るのを防ぐため。袖壁の上に梁が乗っかっている。

 

 

 

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煉瓦の使用率が高そうな集落を発見。ちらっと見えた壁に十字の穴があった。遠回りだが、見過ごすわけにはいかない。確認できそうなところに行くと、なかなかの出来栄え。いろんなアレンジがあるが十字が2段というのは見たことない。

 

 

 

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神埼駅周辺に戻る。「直鳥城跡」に行きたかったが、またパンクすると悪いので自転車返却。体重のせいではないと慰めてもらったが、タイヤに負担を掛けているのは間違いない。徒歩ならお酒飲めるし。

長崎街道沿いを目達原まで行くことに。櫛田神社の前を通る。博多山笠の櫛田さんの本家はこっち。平安時代末、神埼は平清盛の所領だったことから非常に栄えていたという。

通りにある洋風建築の銀行はギャラリーとして利用されている様子。土蔵造りの商家をリノベーションしたブティックもあった。

さらに進むと過去最大スケールのプライベート橋があった。水路や溝ではなく、川の上にある。ちょっと渡ってみたい。

 

 

 

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お腹が空いたところで、良い感じの町中華を発見。これまた土蔵造りの商家のリノベーションだ。建物の半分はバイク屋さんみたい。お母さんによれば創業50年くらいになるという。

 

 

 

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とりあえずビール。トクトクトク。やっぱり沁みますね。小瓶がちょうど良いが、最近はどこも置いてない。店内は落ち着いた雰囲気。先客が静かに新聞を読んでいた。「本日ランチ」の「白身魚の葱ソース」という中華らしからぬ響きに興味がそそられるが、ここは「ながさき焼きそば」にする。どういうものかちょっと謎。

 

 

 

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見た目は「皿うどん」。ちゃんぽん麺を使った、いはゆる「太麺皿うどん」のことだった。麺に付けた焦げ目が良い薫り。うまみも強すぎず丁度の塩梅。

メニューには他に「だる麺」というのがあり、ちゃんぽん麺の野菜あんかけ醤油味と書かれていた。気になる。

マンガ本の品揃えも信頼できる感じ。懐かしの「パイナップルアーミー」や定番の「ゴルゴ13」のほか、「本当にあったここだけの話 うっかり失言ハプニング」という一冊があった。

 

 

 

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通りを歩くと、そのほかにも古い建物をリノベーションした事例が眼につく。マンサード屋根みたいな昔の消防署ぽい建物を使った花屋さん。煉瓦倉庫のクレープ専門店など。

面白い家も多い。古い土蔵造りの商家に、新しい建物を強引にくっつけたもの。かつてあった屋根の漆喰仕事の一部が残っているのが良い。土蔵造りが2棟並行に連結している建物。その横の空き地にはモルタルブロックの門。アーチとその上部の装飾が良い。独特の空気感が漂う。

 

 

 

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町外れの和菓子屋さん。前を通っていたら自転車の小学生が入っていく。神埼の子どもは渋いなー。ちょっと気になったので中に入る。駄菓子ゾーンがあり、小学生のは目的はそっちだった。お土産用にいちご羊羹やひしぼうろなど買う。

 

 

 

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道なりに歩いていくと、お堂がある小さな丘が現れた。解説板によると「ひのはしら一里塚」というもので、徳川家康の命で、東京・日本橋を起点として全国の主要街道に一里(約4km)ごとに設置されたという。高い建物がなかった当時は、良い目印になっただろう。

 

 

 

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田手川にかかる広円橋を渡る。字面的に関西の大物歌手・円広志が頭に浮かんでいまい、頭の中はずっと「飛んで飛んで飛んで飛んで飛んでっ 回って回って回って回るぅうううー」というフレーズが無限ループ。まあ春っぽいので良いのだが。

吉野ヶ里編に続く。

その18 伊万里編 映画の舞台 駒鳴駅からスタート。かめ公園でひとり花見

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の18回目。伊万里市の駒鳴駅から大川野駅まで松浦川沿いを行く。

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

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唐津駅の1階にある、いかシュウマイのお店でゲソ天をゲット。用心のために缶ビールも仕入れておく。万全の体制でJR筑肥線の伊万里駅行の列車に乗車。車窓からは桜並木が見える。目的地の駒鳴駅に到着。

駒鳴駅を選んだのは一本の映画の舞台になったから。「家族ゲーム」や「メインテーマ」、「間宮兄弟」で知られる森田芳光監督の遺作となった2012年公開の「僕達急行 A列車で行こう」。主演は松山ケンイチと瑛太。鉄道好きという共通項で知り合った男性2人が、趣味を活かして仕事上のハードルを超えていく。しかしそのマニアぶりゆえに女性関係はうまく行かない…。「釣りバカ日誌」と「男はつらいよ」を足して”鉄分”を加えたような映画だ。主演の2人の最近見たことないようなキャラ立ちした演技や、ご都合主義的な展開は、映画全盛期に量産されたプログラムピクチャーへのオマージュと考えれば納得できる。いや、むしろシリーズ化を狙っていたのではないか。主人公がいろんな地方に転勤して、そこを走る鉄道を題材に、いろんな騒動を解決していく、みたいな。残念ながら森田監督の死去により続編は作られることはなかったが。

自らも”鉄オタ”である森田監督が、趣味全開の最初の一本の大事な舞台として、全国の駅の中からどうしてこの駅を選んだのだろうか。

 

 

 

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駒鳴駅の裏手には農地が広がっている。劇中では、この土地の持ち主である伊武雅刀とデベロッパー役の松山ケンイチが一緒にランニングする。この土地に食品工場を誘致するためだ。ちなみに、伊武はサッカー好きという設定でスペイン代表9番のユニホームをいつも着ている。背中にはフェルナンド・トーレスの文字。まさかその選手が同じ佐賀県にあるサガン鳥栖に来るとは。あのオジサンが実在したなら、きっと鳥栖スタジアムでトーレスとイニエスタの対決に感涙していたはず。

 

 

 

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駒鳴駅の反対側へ行く。たくさんのカメラマンが桜と列車の写真を取りに来ていた。古い井戸と桜の取り合わせが人気のようだ。

さてそろそろ歩きはじめよう。橋のたもとに大きな「架橋記念碑」があった。近くに釉薬瓦の集落が棟を寄せ合っている。

橋の欄干には苺とテナガエビの陶板があった。名産だろうか。苺は分かるけど、テナガエビ押しって面白い。

 

 

 

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県道38号を渡り、山裾の道を行く。ここの集落も釉薬瓦。基山編でも少し触れたのが、釉薬瓦は本州に多く、九州北部だと、冬に積雪するに日本海沿岸か山間部に限られる。ここは雪が深いのだろうか。

庭先にあった鬼瓦。こちらはいぶし瓦。きれいに手入れされた家庭菜園のチューリップも花盛りだった。

 

 

 

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伊万里といえば梨。この辺りは伊万里梨の産地のようだ。ちょうど白い花が咲いていた。某ラジオショッピングの音が流れる中、作業する人たち。収穫するのは秋に。思った以上の時間と手間がかかっている。果物の中で一番好きなのは梨。時期が来たらほぼ毎日食べる。秋になったら、この白い花を思い浮かべることだろう。

 

 

 

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道の途中に解説板。この山麓には戦国時代、日在城という山城があったという。その名残の土塁。このあたりは家臣が住む屋敷があったらしい。

釉薬瓦の家。赤と青。一派的な「いぶし瓦」は含水率が高く水分が染み込みやすい。「いぶし瓦」の中に入った水分は寒さで凍り体積が膨張、瓦が割れるケースがある。そのため、水を弾く目的で瓦の表面に釉薬をかける。

 

 

 

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松浦川の土手をのんびり歩く。金八先生のドラマのオープニングを見て、土手を歩いて登校するのに憧れてたなぁ。水面に光が反射してキラキラしている。河原も花盛りだ。

 

 

 

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県道28号に合流。道沿いに不思議な植栽空間があった。道路から見たら低木がもっさり繁殖しているように見えるが、中には通路には石のベンチが置いてある。公園なのだろうが、これだけ植栽の密度が高い空間は見たことない。しかも道路の側を結構な長さ続いていく。

 

 

 

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県道を下りたところにあった民家。石壁が美しい。印象的なデザインの玄関扉。こういうちょっとしたデザインの自由さは手仕事ならでは。ブロック造の蔵は角は削られていて、柔らかい印象になっている。これもまた手仕事。

 

 

 

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集落を歩く。石垣や、一見、教会のように見える農業倉庫など。釉薬瓦の装飾は鳩。これも規格品ではないと思う。装飾にはいろんな願いが込められている。商家なら商売繁盛を願い「打ち出の小槌」や「蝙蝠」。武家や民家では子孫繁栄を祈り「桃」とか。「鳩」にはどんな願いが込められているのか。まず思い浮かぶのは「平和」の象徴。壮大で良い。鳩はいつもつがいで行動するとされていて、子育ても一緒にするという。そういう意味では「夫婦円満」のメッセージかもしれない。

 

 

 

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大洪水記念碑。かつて発生した水害を忘れないために作られた。記念碑の地面から2mあたりの位置に線が刻まれている。ここまで浸水したということか。碑文が読み取りにくいが犠牲者らしき人名が残っていた。

正確な年が判別できなかったので、改めて調べたところ、昭和28年の豪雨被害によるものと分かった。前回、玄海編で酒屋さんに聞いた話と同じ水害だ!! こんなに離れた場所で被害を生んでいる。かなり大きな災害だったことが分かる。

 

 

 

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通り沿いの民家。欄間や床下の換気口の仕事が美しい。公民館の裏にはリサイクルステーション。きちんと分別されている。桜に誘われて細い路地を行く。小屋の屋根下の地面に水が落ちて模様ができていた。

 

 

 

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寄棟になっている煉瓦小屋カッコイイ。農業倉庫という感じではない。変電所のように、機械か何かが置かれていたのでは?

 

 

 

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大きな亀の遊具があるから「かめ公園」。桜満開だ。最近こういうコンクリート製がなくなってきた。鹿島で見たタコさんも使用禁止だった。安全性を考えて既製品を選ぶのも理解できる。でも、都会のデザイナーが頭で考えたものよりも、やっぱりこういう名も知らぬ職人さんのクリエイティビティが発揮されたオンリーワンのものが好きだな。

 

 

 

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実は結構、斜面が急な亀遊具。なんとか上って、ひとり花見。唐津駅で買ったビールとゲソ天を楽しむ。子ども達が遊んでいる。しばらくしてお母さんが迎えにきた。不審がられそうので、そそくさと撤収。

 

 

 

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モンドリアン的構成の建具。鮮やかに咲く紅白の桜。いい味のトタン。

 

 

 

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道沿いにあった病院。釉薬を塗ったスクラッチタイルと波ガラス。夕陽を受けてきらめいている。気が利く人ならオシャレ雑貨店にするな。

クラシックな美容院もあった。こちらはオシャレカフェかな。ハーブティーとか出したりして。

 

 

 

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先ほど歩いた日在城があった山系。こうして見ると日本昔話に出てきそうな山並みだ。

小さな踏切を渡る。「とまれみよ」の標語が良い。先に進むが行き止まり。戻って車道を進む。

JA敷地内にあった宮本岩見さんの銅像。この地区の農業振興に大きな貢献をしたという。踏切を戻り、大川野駅に到着。

 

 

 

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ちょうどのタイミングで列車がやってくる。単線のためホームで待ち合わせ。鏡像のような錯覚を覚える。唐津行きに乗る。7275歩。約5.5kmだった。一日合計は約12km。脚も痛くならず、ちょうど良い散歩だった。

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「1日2本取材の2本目って薀蓄多めじゃないですか?」

筆者「えっ…」

担当M「ひょっとして取材が薄いとか」

筆者「そんなことないですよ! むしろ薀蓄の書くほうが調べ物大変なんですから」

担当M「走行距離はちょっと短くなりがちですよね」

筆者「むしろ1本目が歩きすぎてしまいがちなんです!せっかく歩いたから原稿にしたいじゃないですか。2本目の方が読み手にとっても良いバランスになっていると思います」

 さあいよいよ残り5日。あとは2市町のみ。3月末までに原稿は間に合うのか? 修羅場必死の次回、最終回です

その17 玄海編 港町で路地裏散歩 ひとり角打ちで時を忘れかける

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の17回目は玄海町です。

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

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今回は唐津に前泊。朝から豆腐料理を楽しむ。一応、魚ロッケを買い込み万全の体制で乗り込む。

唐津のバスセンターから「金の手」行きに乗車。良い名前だ。30分ほどで玄海町に入る。終点で下りる。

 

 

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さて、どこへ行こうか。久しぶりに会った横断歩道人形さんと相談。午後からは、前回行けなかった伊万里取材があるので、あんまり歩きすぎるとまずい。有田ー伊万里以上にシビアな移動が待っている。ひとまず国道204号を北へ行って、6000歩くらいで折り返すことにする。

河口に咲く桜はまさに満開。国道に入る。大きな道はつまんないかと思っていたが、きれいな花畑があたったり、畑を耕す人がいた。車で行くと見過ごしてしまいがちだが、ここにも生活があることを実感する。

 

 

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国道は仮屋湾の上を通っていく。平地はほとんどなく海に山が迫っている。急な斜面には山の上まで狭い棚田が重なっている。大きな道路橋に差し掛かる。

 

 

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とんでもないところに飛び出し注意の女の子が! バンジーをしているのか? 難易度高すぎ。

 

 

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道路橋から見る仮屋湾。海の向こうには納所の風車が見える。棚田には菜の花。こういう観光化されていない風景って素朴で心に沁みる。

道路脇にあったコンビニの案内板。あれっバス停から1km以上歩いてきたけど、お店は一軒もなかったよな?と思っていたら、小さく「金の手交差点より」と書いてあった。

 

 

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道路わきに芝桜が咲いていたので、覗いてみたら、崖下の民家から”侵食”していた。斜面の下では男性が庭仕事をしている。10年近く前に植えて、ここまでになったという。「雑草抜きが大変」とのこと。

少し歩くだけで風景が変わる。島と半島が複雑な風景を織りなしている。「不審者を見つけた人は110番通報!」の看板。国道をひとりで歩く中年男性は不審に見えないだろうか…。

そろそろ6000歩。大園バス停から集落に入り、海沿いの旧道で折り返す。

 

 

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集落の入口にあった大山祗神社。石段の幅が狭い。靴の半分くらいしかない。境内にはソテツが生えていた。海辺らしい植生だ。

石垣に囲まれた小道を下っていく。モルタルブロックで積んだ壁。組み方が珍しい。石材で作られた擁壁。石切場で加工されたような痕跡が面白い。

 

 

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道路橋の下にあった2棟の民家。瓦屋根が美しい。良く見ると鬼瓦の一部が青く彩色されている。波をイメージしているのか。

道路橋の下をくぐり、仮屋湾の方へ。橋脚には植物の根がびっしり。上に咲く桜と相まって、力強い風景を作り出している。

 

 

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おだやかな海。鳥の声が聞こえてくる。いちばん目立つのは鶯。というか他の鳥の声は分からない。花と鳥に詳しくなると、散歩は格段に楽しくなるだろう。

抜群のロケーションにある民家。こういうところで暮らすと人間丸くなるだろうな。もう10年もしたら、日がないちにち、海を見ながら干物を作って過ごしたい。読書しながらときどきひっくり返して、たまに味見と称して昼酒に…。

 

 

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港まで下りる。山の際に細い道があり、その両側に民家が密集している。狭い土地をなんとか利用して住宅を建てている。現在の建築基準法では基本的に建て直しができないからか、古い民家が残っている。碇なんかもあって港町の雰囲気を伝える。

奥行きが短すぎる家。1mくらいしかない。外壁の板は横貼りで青い瓦と相まってちょっと洋風というのも面白い。

 

 

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山裾には湧水? の水汲み場が2カ所あった。昔は貴重な水源だったのだろう。港へと伸びる細い路地の先には海が見える。

薄い石を重ねた階段。狭い土地をなんとか活用している。工夫が積み重なって生活感ある風景を生む。

猿田彦大神が祀られている。手前に「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が置いてあった。2組あるのかと思ったが、なんとなく違和感…。よく見ると、前列右の像はただの体育座り。かなり巧妙な罠。気づいた自分を褒めたい。

 

 

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先に行くほど山は港に迫っていく。漁具が入った倉庫を挟んでもう海。土間に反射する光が美しい。そろそろ港に出よう。

 

 

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ちょっと休憩。海辺に座り海を眺める。2日前の有田編でもらったナチュラルワインをマイグラスに注ぐ。アテは唐津で買っておいた魚ロッケ。サックとした食感が堪らない。行き道でお店がなかったので、事前に用意しておいて正解だった。

 

 

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散歩再開。早め早めの行動を心懸ける。海辺の民家の戸袋に恵比須さんの鏝絵。カラフルだけど上から塗装しているみたい。本来の鏝絵なら色漆喰を使うので、こんな感じに剥げることはないと思う。

海にかかるプライベート橋。揺れそう。そして海を見ながら語らうおじいさんたち。一緒に酒を飲みたい。

漁港の入り口にあったカラフルな神様。よく見るとマツコデラックスに似てない? 月曜深夜の某冠番組に投稿したほうが良いかな?

 

 

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この辺りは飛び出し坊やが沢山出没する。子どもを大事にする姿勢が伝わる。写真1枚目はよく見ると飛び出し坊やが3体いる。これだけいると追いかけっこをしているようだ。写真2枚目には2体いる。

 

 

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酒屋が一軒あった。中を覗くと、角打ちができそうなカウンターがある。声を掛けると中からご主人が出てきた。コロナ対策で大人数の飲食は断っているそうだが、ひとりならOKとのこと。

地酒太閤のワンカップにつまみの煮干し。お会計はそろばんで計算。使うのを見たのは、今はなき、長崎の唐揚げ専門店「江戸善」の女将さん以来。お酒は飲み口が良く、ぐいぐい行ける。

ご主人は80歳すぎ。「寝るのが早くなって、夜中に眼が覚めるので絵を描いている」とのこと。女性の絵を店内に飾っていた。なかなかのタッチだ。一番目立つ位置にある「酒業報国」の額は、近くにあった酒蔵から、昭和28年の水害の後、貰い受けたという。

いつまでも聞いていたいのだが、本日はスケジュールがタイト。泣く泣く店を出る。もう1本くらい飲みたかった。

 

 

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先を急ぐが面白い倉庫があったのでちょっと止まる。写真では分かりにくいが、道路側から奥まですごくパースがかかっている。開口の高さは3mくらいありそうだが、奥は1.7mくらいになっている。元々、奥行があるのだが、実際以上に建物が長く見える。建築学生の作品にありそう。

 

 

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玄海海上温泉パレアに到着。ギリギリだが、なんとか温泉行けそう。いつもなら入ってしまうところなのだが、今回は早め早めの行動がテーマ。唐津に戻り筑肥線で伊万里へ向かう。8410歩、約6.4kmと適切な旅だった。

その16 有田編 情景豊かな松浦鉄道沿線 ぬる燗とワインでほろ酔い

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の15回目は、松浦鉄道沿線の風土が豊かな有田町西有田を歩きます

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

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JR有田駅から松浦鉄道に乗り換える。沿線は桜が満開。車窓を眺めるだけでもう花見気分だ。ディーゼルエンジンの音が心地よい。

蔵宿駅のホームは桜の名所。木造駅舎にぴったりだ。

 

 

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線路沿いから山手の道へ。入口には煉瓦倉庫がある。横長のプロポーションが美しい。

国見岳山腹に向かって里山を上る。湯川王冠って何を作ってるんだろう?(調べてみたら、元はガラス瓶の蓋=王冠を作っていたそうですが、今は金属加工全般を手掛けているそうです)

お城みたいな石垣がある民家。丸い石を積み上げた野面積みだ。

謎の看板? の通りに行くと、以前宿泊したことある「タイマーの宿」があった。

 

 

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オープンして、約3年になる1日1組限定の宿。電気を使わない暮らしと野菜中心の料理が体験できる。プロの料理人が泊まりに来ることも多いという。

 

 

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先日堪能した料理。野菜とは思えない複雑な味わい。しかもガスレンジを使わず薪だけで調理。これは是非体験してほしい。

 

 

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佐賀市内のレストランを閉めて、こちらに移住。周囲の農家と一緒にイベントを行ってきた。現在は「TIMER ORGANIC FARMERS MARKET」を奇数月の第3日曜日に開催している。先日行われた同イベントには地元農家さんを中心に、豆腐屋さんや蒟蒻屋さんも参加。音楽の演奏も行われた。雨の中、県内外からお客さんが来ていた。また、松浦鉄道を利用したサイクリングプランも提案している。

ちょうど、オーナーの高岡さんがいたのでちょっと挨拶。有田町の情報を聞いておく。ナチュラルワインと有田特産の金柑をもらう。

 

 

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謎の看板の正体は、牛舎をリノベーションした複合施設「GENIUS LOCI(ゲニウスロキ)」。残念ながら営業していなかった。外壁の木材が自然と年を重ねた色をしていた。後で聞いたところ、なんと無塗装 。低温乾燥により木の細胞が壊されないので、素材が本来持っている質感が保たれるらしい。

 

 

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わき道に入る。溜池には水鳥が遊んでいた。黒髪山系が見える。頂いた金柑を食べながら歩く。甘くて種まで食べられる。ゴミが出ないから良いな。

鎮守の森が見えたので右折。国道202号の方へ。昭和のテイストあるお寺を見ながら、国道をわたり、踏切を越える。

 

 

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蔵宿にある有田川沿いの料理屋さん跡。「みはらしや」という店名が良い。正面から見ると、2階に大広間があったことが予想される。そりゃ見晴らしが良いだろう。

民家の玄関屋根を支える柱。石の形に合わせて削っている。平らな石ではないから、結構手間がかかっている。

 

 

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すごい豪邸。ひとつの建物なのに屋根がいっぱいある。玄関の石柱、瓦屋根をのせた漆喰壁が威厳を高める。漆喰壁の薄さが驚異的。これで壊れている場所が見当たらないのは技術が高い証拠。炭鉱王の住宅に匹敵する完成度だと思う。庭側から見ると茶室もあった。

 

 

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ゆるやかに曲がる道。晴れ間も少しのぞくようになった。防火水利の中で泳ぐ鯉。飼っているのかな?

橋の工事で通行止めだったので、踏切を渡り国道へ

 

 

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有名な唐揚げ屋さんの本店。この建物の先に移転しているので、正確には「0M先」ではない。唐揚げは厳木編で食べているので今回は泣く泣くパス。

ちょうど松浦鉄道が通っていく。再び踏切を越え旧道に戻る。

 

 

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大木に入ると、大きな煙突が見える。あれは何だろう?道の脇には用水路。猫が水辺に下りていた。ハンティング? 顔を洗ってる? カメラを向けるとサッと逃げる。

 

 

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道沿いに個人商店があった。店名はどこにも書いてない。そういうお店は昔から営業しているケースが多い。中に入ってみる。駄菓子が売ってあった。ワインのお供にいろいろ購入。それでも200円くらい。お母さんに店名を聞いたところ、「正式には松尾商店と言いますが、この辺の人はみんな『しんみせ』と呼びます」とのこと。

 

 

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先ほどの煙突。造り酒屋のものだった。訪ねたときは酒造りを休止しているようだった。残念。

新しい住宅が並ぶ一画に古い民家。2階の木造ガラス建具とパステルピンクの壁の色がオシャレ。

これまでの連載で最も立派な石造りのプライベート橋も忘れず撮影。

道沿いにあた古い商家。複雑な屋根のリズムも面白いが、1階モルタル壁に埋め込まれたガラスブロックの窓が良い感じ。旅館ぽいけど、どうだろう?

町外れには農地整備を記念する石碑があった。宿場町らしい建物が連なる町並みでは、大好物の煉瓦壁も。そして大木駅に到着。もうちょっと先までいって昼メシを食べよう。

 

 

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この辺りはアンダーパスの宝庫。煉瓦造のものや石造のものもあった。素材を換えるのはなぜだろう? 地質などが関係しているのか? 天井は線路がむき出し。列車通過中に下にいたら、車両のお腹を見ることができる。タイミングが合えば挑戦したいが、そこまで”鉄分”が濃いわけではない。

国道に出る途中の農業倉庫。基礎の石積みが良い。道路からは唐船山が見える。

 

 

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線路沿いにあるお店へ。カウンター脇の窓から列車が見える。やはり鉄道好きがやってくるという。

条件反射でビールを注文したが、メニュー裏に冷凍クジラを発見!! 日本酒に変更。ご主人の「ぬる燗にしましょうか?」という提案に乗っかる。

 

 

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凍った肉が、ぬる燗で温められた口の中でとろける。獣を食べている実感が体にエネルギーを注入してくれる。と、そこに列車が通過。あわててカメラを向けるが失敗。列車が近すぎて絵にならない。

 

 

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メインはカツ丼。甘めに出来てて、疲れた体に心地よい。ペロッといけた。

ご主人は新潟県出身。新幹線の食堂車で働いていたときに車内販売員の女性と結婚。奥さんの故郷有田で40年前、このお店を開業したという。

 

 

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列車の時間まで余裕があるので、腹ごなしに唐船山のふもとまで行く。川沿いの桜並木も満開。

唐船公園のグランドも桜が最盛期。山頂まで登ろうかと思ったが、道の状態があまり良くなく断念。標高が低いからと侮ってはいけない。ここは唐船城という堅牢な山城だったのだ。日本酒でいい気分の中年男子には荷が思い。

 

 

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公園に引き返しグラウンドのベンチに腰掛ける。もらったナチュラルワインでひとり花見。つまみは駄菓子のスルメ生臭さが消えて意外と合う。贅沢なひとときだった。

 

 

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さてそろそろ大木駅に向おう。だいたいの方向が分かっているので適当に歩いていく。小学校の校庭には二宮尊徳の銅像があった。道なりにいくと大木駅の真ん前に出た。

 

 

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細い鉄骨で組まれているホーム。階段を上る。ベンチの後ろには地元小学生が描いたイラスト。良いセンス。松浦鉄道は全駅、沿線の子どものイラストを飾っている。いつか全駅を歩いてみたい。

 

 

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列車が到着。松浦鉄道は伊万里駅から松浦、平戸を経由して佐世保まで通っている。コロナが落ち着いたら、お酒を飲みながらのんびり乗ってみよう。今回は11793歩、約9kmの旅だった。

 

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「1日2カ所取材するって言ってませんでした?」

筆者「当初は、この後伊万里に行って取材するつもりだったんですが…。昼ごはんに時間を掛けすぎてしまい予定の列車に乗れず…」

担当M「冷凍クジラ美味しそうでしたね」

筆者「あれでスイッチが入ったのは否めません」

担当M「とはいえ、カツ丼はやりすぎでは?」

筆者「そう思ったんですが、一番最初に注文していたんで途中で変更できないかな、と思って」

担当M「そういえば体重はどうなってます?」

筆者「………………………………………………」

 残り1週間で4市町。果たして3月末までに全20市町歩き終わるのか? 次回も乞うご期待!?

その15 江北編 歴史ある宿場町・小田宿 に新しいムーブメントが

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の15回目は歴史ある街道の風格残る江北町を巡る。第14回の大町編から続きます。

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

 

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町境がどこかちょっと分からなかったが、マンホールの蓋で江北町 に入ったことを確認。杵島商業高校のふもとを通りすぎたところで溜池があった。まずは高いところで、今後の方針を立てよう。

階段から堰提の上にでる。足音に気づいたのか飛び立つ 水鳥 。有明海方向が見える。視線を肥前山口駅方面に映すと、駅の背後の山の中腹に桜並木が見える。とりあえず長崎街道を歩きつつ駅を目指そう。

 

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古い街道らしくゆるやかな曲がり道で少し高低がある。飽きがこなくて歩きやすい。道に面した民家も歴史を感じさせるものが多い。商家のようなものだけではなく、農家のような佇まいのものも混在している。

 

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小田宿の中心部へ。江戸時期のドイツ人医師であるシーボルトやケンペルの日記にも記されたという「大楠樹」。奈良時代、僧行基がこの地にいた家族の情愛や孝行話に感動して、大楠に馬頭観音を彫ったという言い伝えがある。江戸時代に火災にあった影響で現在は観音を見ることはできないという。

 

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茶屋岩見屋の池園。説明板によれば、ここは江戸時代、鹿島藩主が参勤交代の際に利用する休憩地だったという。池園は伏流水の湧水を利用したもので、県下16の池園の中で最も古いとされている。しかし街道から覗いても池の存在すら分からない。道を戻り、脇道から塀越しにのぞくと少しだけ池が見えた。

壁の一部を桜の形くり抜いていた。木を切らずに塀を切る。こういうのが日本的感性なのだろう。

池園は残念だったが、気になったのが敷地内にあたカマボコ上の小屋。埋設下水道の鋼管として使われるコルゲートパイプでできている。

 

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明治中期に出来た関川家住宅。立面は大町編で訪ねた「土井家住宅」と同じだが、外壁の仕上げが漆喰と土壁で異なっている。仕上げの素材だけでずいぶん雰囲気が変わる。 

街道から外れたところにも大きな楠。その近くには武富善助さんの石像。どういう人かは分からなかった。お寺にあった禅僧・沢木興道の言葉。味わいのある字だ。2階に洋風窓がある住宅などに興味をひかれる。

 

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小田宿を通る上で避けては通れない佐賀を代表する名焼肉店 「かわの」。本当は極上佐賀牛を心ゆくまで堪能したいところだが、直前の連絡になってしまい満席で断念。代わりにふるさと納税で大人気の佐賀牛合挽きハンバーグを予約していた。冷凍されたハンバーグを受け取る。自宅に帰りつくことには良い具合に解凍されているだろう。ついでに調理法を教えてもらう。

      1. フライパンを火を付け、煙が上がってきたらガスレンジから外し、濡れタオルの上に置く
      2. 濡れタオルの上のフライパンにハンバーグを入れ焼き目をいれる
      3. フライパンを火に戻し蓋をした状態で弱火で5分焼く
      4. 逆の面も蓋をして弱火で5分

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横尾忠則が好きそうなY字路。狭い路地をバスが走っている。三角形の敷地に建つ商店が軍艦みたいで面白い。建物と下屋の作りがリズミカルだ。高台には落ち着いた雰囲気の住宅があった。ちょっと高級な雰囲気。

 

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青い看板が良い感じのサンドウィッチ&ケーキ屋さん。中を見るとリノベーションした建物であることが分かる。カフェスペース でひとやすみ。

 

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麦畑 を眺めながらチーズケーキとシトラスソーダ。当然アルコールはない。ねっとりチーズケーキは食べごたえあり。ソーダも清涼感があって疲れた体を癒やしてくれる。歴史ある町並みの中にこういう新しい息吹が生まれるのは大事なことだ。

もうちょっとゆっくりしたかったが日が暮れる前に桜並木までいかなくてはいけない。

 

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あぜ道を駅の裏山へ向かって歩く。ネギと風に揺れる麦。コントラストが美しい。あぜ道を行くと「スッポン捕獲禁止」の看板があった。稲を食い荒らすジャンボタニシを駆除するためにスッポンを放流しているとのこと。クリークを探しながら歩くがスッポンとは出会えなかった。残念。

まっすぐ行けば大丈夫かと思いきや、まさかの行き止まり。あぜ道を通るが、それも水路が邪魔をして、結局遠回りすることに。ちょっと落ち込んだが、そのおかげで飼育中の牛さんと出会うことができて、ちょっとほっこり。

なんだかんだと目的の山の近くへ。茅葺き屋根の家から山裾の道と合流する。

 

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タイルアートの富士山がある建物を通り過ぎて山道に入る。溜池のそばには小さな祠。池にせり出して祀られている。坂はだんだん急になっていく。ダイナミックなS字カーブを上ると、鹿島方面が見えてくる。霞んでいるが奥に多良岳山系が現れる。

 

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桜山公園に到着。満開にはちょっと早かったか。この桜並木は平成11年(1999)、108の個人団体が寄付して作られたという。500mの散策路には115本のソメイヨシノが植樹されている。

「イノシシ出没注意!」の看板。暗くなると危ないな。足早に先を急ぐ。散策路の途中には江北町のマスコット・ビッキーのイルミネーションが設置されていた。江北バイパスから見ていたが、結構大掛かりな仕掛けだったんだな。

路面は土を突き固めた三和土(たたき)のような素材でできていて足に優しい。桜の根が伸びたりして路面が割れている場所もあったが、簡単にメンテナンスできるのでモルタルやアスファルトにはしないでほしい。公園の門の先には梅林があった。駅のホームから見えた大きな身代わり観音を横目に駅前の通りに下りた。

 

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さて列車まで時間があるので、どっかで一杯と思い駅から離れた場所にあるラーメン屋まで行くがオープン前…。駅前の飲み屋街があった記憶があるのでそちらに向かうが歩行者通路になっていた。うーんどうしたものか…。と悩んでいたら路線バスがちょうど来たのでそれで帰る。今回は10920歩、約3.5km歩いた。一日合計は20239歩。計約15kmだった。

 

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家に帰って焼肉かわので買った佐賀牛ハンバーグを焼く。全6個のうち、2個分を使って料理したが、充分なボリューム。佐賀牛の上品な脂身が癖になりそう。これは我が家の定番に決定です!!

▼取材終了後、筆者と担当Mさんとの会話

担当M「ようやくペースが上がってきましたね」

筆者「気候も良いですし、季節感のあるものを探すのに苦労せず取材できています。週2ペースでなんとか行けそうです」

担当M「夏休みの宿題は最後にまとめてするタイプですか?」

筆者「えっ…。新学期になって放課後残されても終わらなかった苦い経験が」

担当M「…本当に気を抜かずにやってください」

 果たして3月末までに全20市町歩き終わるのか?次回も乞うご期待!?

その14 大町編 昭和の佇まい残る 酒飲みに優しい街

中年男子が佐賀県全20市町をぶらぶら歩く連載の14回目は、昭和の情緒が色濃く残る大町町。

ルールは

      • 公共交通機関で現地まで移動
      • 歩く距離はだいたい5km
      • 2021年3月末までに全20市町を散歩する
      • 美味しいものをきちんと紹介する
      • お酒はほどほどなら大丈夫!
      • 基本はぶっつけ本番。面白いものに当たるまで歩くべし
      • 旬の風景を探そう

 

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当初は、祐徳バスで武雄市北方町との境である赤坂のバス停で下りて大町を歩くプランを用意していた。しかし予定時刻にバス停に来た車両に乗ったら、なんと別の路線。途中で気づいた時には後の祭りだった。1時間に数本しか停車しないバス停で同時間帯に2台来るとは思わなかった。ちゃんと確認して乗らなかったことを反省。

結局、最寄り駅まで歩き、特急で肥前山口駅へ。そこから普通列車に乗り換えて大町駅にやってきた。いろいろあったけど、ここからお散歩スタートです。

 

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駅を出てどこへ行こうかと思案していると、国道34号を渡った先に鳥居があった。下を潜る。商店街があったのでぼんやり眺めながら行く。途中、隣家の痕跡が見事に残った民家の壁面があった。

突き当りに石段があった。ゆっくり上って100段。福母八幡宮の境内に至る。お手水が花で綺麗。側には「花手水の撮影はお参りの後にお願いします」との注意書き。それはそうだな。心を落ち着けて本殿に向う。

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お参りした後、花手水をじっくり楽しむ。ヒマワリ、ポーチェリカ、ランタナ、ペンタス、ジニア(百日草)、ジャスミン、ケイトウなど、色とりどりの花が浮かんでいる。件の注意書きの下にイラスト付きで紹介されいるので勉強になる。

さらに境内を散策。本殿を横から見る。切妻屋根・平入(入口が切妻側ではない)の2つの建物が前後に並んでいるので八幡造だ 。八幡さまを祀っている神社は同じ構成になっている。神社は神様ごとに建物の構成が違うので面白い。

 

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神社を裏から下りる。ため池があった。堤からは大町の町並みが見渡せる。今後のプランはどうしようか。まず気になったのが緑の巨大な大屋根。山の中腹にある煉瓦の建物もいってみたい。堤の階段を下りて、住宅の間の狭い道を行く。

 

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路地から通りに出る。味のあるコンクリート壁の前には狭い空き地。先には一軒だけ飲み屋があった。まだ正午だったが、暖簾が出ていたのでのぞいてみたら営業準備中とのこと。ぶらっと歩いて再訪することに。

 

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なだらかな坂を上る。10年前、この辺りには木造の大きな屋根が道にかかっていたけど、もうなくなったみたい。少しづつ風景は変わっていく。

 

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「広場マーケット」に入ってみる。肉屋さんとおかず屋さんと青果店が営業中。ゲームコーナーには常連さんがいて黙々とスロットを打っていた。静かな時が流れていく。

 

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そんな空気感に必死で抵抗しているみたい、なんだか賑やかなお肉屋さん。圧がすごい。激推ししている炭鉱焼豚を少し分けてもらう。ご主人に、どういう食べ方が良いか尋ねたところ、「そりゃビールのつまみにするのが一番だよ」との答え。古いレジも良い味を出している。

 

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マーケットの横にあるスーパーでビールを物色。コンビニじゃほぼ見かけない250ml缶がある! と思っていたらさらにレアな 125ml缶もあった。お店の人によると、125ml缶を一度に何十本も買っていく常連さんがいるらしい。経済的な観点からいえば、350ml缶とかもっと大きな缶を買った方がお得。でも、ビールは開封した側からどんどん炭酸が抜けていく。あの清冽な飲み口を何度も味わいたかったら、一口で一気に飲めるサイズを選ぶのが正しい。リングプルを引き起こすポンっという音も何度も楽しみたい。この町には、そういう家飲み上級者がたくさん住んでいるのかもしれない。もちろん、アルコールの飲みすぎを止められている人もいるだろうが。

さらに坂を上りながら見晴らしの良い場所を探す。途中の町並みも昭和感満載。象さんマークのクリーニング屋さんのロゴ。DIEという文字が眼に飛び込んできた。「DIE=死ぬ」とは穏やかじゃないな、とじっくり見てみる。次は筆記体で「gute」。ん、これは英語じゃなくてドイツ語なんじゃないか? 「DIE gute TEXTILPFLEGET」。訳すと「良いテキスタイルケア」。ドイツ=良い製品というイメージ戦略なのだろうか。

ほぼ片持ちの駐車場屋根。上の敷地に建てたポールから伸びたテンションで屋根を支えている。なかなか見ない構造だ。流石につっかえ棒が一本入っているが、部材が細くてカッコイイ。きっと既製品ではないと思う。ハンドメイドの面白さがある

 

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中腹に木造建具の連続窓が印象的な建物を発見。3色ポールが回転していたので理美容店なのは分かったが店名はどこにも入っていない。一周回って最近ありそうなオシャレサロンのようにも見える。気になったので引き戸を開けてみる。畳の小上がりがあり、ご主人らしい男性がくつろいでいた。大きな鏡があるカットスペースでは奥さんが常連さんの髪を仕上げている。ここはいつごろからやっているんですか?と聞いたところ、奥さん「大分前からやっていますよ。もうずいぶん古いです」。ご主人「古いっていうなよ…親父の大事な形見なんよ…」。

 

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更に坂を上る。ところどころ路地に入りつつ煉瓦倉庫あたりを目指す。見事なしだれ桜を見つけたので、近くに寄ってみる。民家の庭先だったので、ここでの飲食はちょっと難しそう。

 

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煉瓦の建物は「大町煉瓦館」という名前だった。かつて炭鉱の変電所だったようだ。現在は各種イベントを行うコミュニティの場として活用されている。でもこの日は開いていなかった。残念。

一応目的を果たしたので、ここからは下り坂。カーブ際にある民家の壁に小さな鉄の階段がくっついていた。その上にはコンクリートブロックの壁が出来ていて階段としての用はなさない。まるで路上観察学会の純粋階段みたいだ。

 

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道端に腰掛け一休み。大町の町並みを眺めながらビールを注ぐ。250ml缶はマイグラスにぴったり。炭鉱焼豚はほのかに甘く、おやつ感覚でサクッといける。350mlだと少々腰を据えて飲む必要があるが、250mlだとクイッといける。酒飲みとして大事なことを見知らぬ大町町民に教えてもらった。

 

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長屋を上からみる。住宅が改築されてきた履歴が丸わかりで面白い。最初は単純な三角屋根の家が、両側に下屋を付けていく。元は同じ型の家なのに、住み手の改築で少しずつ表情が変わっていく。

再び路地 へ。花と暮らす家や煉瓦屑 で作ったモルタル壁 。大きな側溝の上の空間を見逃さず活用する。住民のバイタリティを感じる。

 

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遠くから浮かんで見えた 大屋根 。オリオンプラザという半屋内運動場だった。大阪万博で太陽の塔の足元を覆っていたお祭り広場と同じようなスペースフレーム構造で作られている。中では子供たちが気ままに遊んでいた。

 

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先ほどの 飲み屋に戻る。カウンターのみ5席。昼から日本酒 最高!! 店内に貼っているポスター類も味わい深い。伝説の1本三味線奏者・カックンチャンの写真があった。戦後直後、白石辺りを回っていたという。残念ながら音源は残っていないらしい。どこかで録音した人がいると思うのだが。

このお店の広告。椎名誠作品の挿絵で有名な沢野ひとし画伯風。ご主人の友人が書いたイラストとのこと。味わい深い。

 

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このポテサラが絶品!! じゃがいもを全部潰すのではなく、一部をゴロっとしたまま残すことで食べごたえのある逸品になっている。

同店は元々、夜勤職場のある工場の人たち向けに昼から営業していたという。近年は昼カラオケから流れてくる人は多かったらしいが、コロナ禍で、そういう人たちもめっきり減ってしまったという。

 

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長崎街道まで下り、商店街を巡る。魚屋さんはうなぎが名物。惣菜も充実していた。美味しそうな食堂や精肉店も残っている。

 

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江北方面へ向かう道沿いに饅頭店があった。ちょうど「彼岸だんご」を売っていた。最後の2個とのことなので、とりあえず購入。この辺りではきなこをまぶした草餅を彼岸の入りに食べ、中日に「ぼた餅」を食べる風習があるとのこと。

 

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切通にあった煉瓦壁。かなり精密に積まれている。今は工場となっているようだが、かつては何の施設だったのか気になるところ。